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氷炎組曲
【ファンタジー 官能小説】

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錬金術師と可愛すぎる妻と洋ナシのワイン浸け-4

*

「んっ!?」
 くるんと視界が反転し、サーフィはシーツに押し付けられる。
「え!?く、ぅんっ!?」
 噛み付くように唇づけられ、足の合間に伸ばされた指が、有無を言わせずに体内に侵入し、かき回す。
 愛撫に興奮していたそこは、触れられてもいなかったのに、蜜が太ももまで伝うほど濡れそぼっていた。
「ふぁっ!あ、ああっ!」
「本当に君は、困った可愛い酔っ払いさんです。」
「は、あぁっ、ん、んんっ」
 グチャグチャ音を立てながら抜き差しされ、下腹から快楽が湧き上がる。
「ねぇ、サーフィ。今日は入れる前に十分イかせてあげられませんよ。」
 凶悪で淫らな毒ヘビの笑みを浮かべ、ヘルマンが囁く。
「でも、かまいませんよね?挑発したのは君なのですから」
 指が一度に引きぬかれ、熱い塊が容赦なく叩き込まれた。
「っ!?あ“あーーーーーっ!!」
「は……君は魅力的すぎます。そんなに不用意に煽るものではありませんよ」
 こんなに乱暴に貫かれたのは初めてで、痛みさえ覚えたが、悩ましい吐息を耳元に吹き付けられると、強張った身体もグズグズに溶けていく。
「ふぁっ、あ、あ…へるまんさま…ぁ……?」
「この歳になって、情けない話ですが……」
 口付けの合間に、咎めるように訴えられる。
「いつだって、君に対しては自制が聞きません。つい乱暴に抱いてしまいそうになるのを、必死で我慢しているんです。」
 それでも貫いている雄は、性急に動いたりせず、サーフィの身体が受け入れるのを、辛抱強く待っている。
 精一杯優しくしてくれているのだと伝わって、じんわり心が温かくなる。
「あ…んん…」
 気持ちに伴い、トロリとまた熱い愛液が溢れ出す。
 貪欲な内壁が、もっと刺激を欲しがってひくついた。
「くく……大丈夫なようですね」
「あ……」
 淫靡な囁きに、コクコク必死で頷いた。
「は……ん、ん……ヘルマンさまぁ……」
「お望み通り、夢中で貪らせてもらいますよ。もちろん君も、僕を欲しがってくださいね」
「はい……へるまんさまぁ……いっぱい……欲しい……れす…………」
「―――っ!!!ですから、そんなに煽るなと……っ!!!!」

*

 翌朝。

 昨夜の事を、サーフィははっきり覚えてない。
 ただ、「きもちいい」とか、「もっとして」とか、色々恥ずかしい事をしこたま口走った事は、なんとなく覚えている。
 どろどろになったシーツは、清潔なものに変えられているし、溢れるほど精液を注がれた部分さえも、いつのまにか清められている。
 よくよく思い出せば、夢うつつのまま、精液を掻き出されるのにさえも感じて達した気がする……。
 一晩中、快楽にむせび喘いだ喉はヒリヒリするし、二日酔いなのか、頭がガンガン痛い。
 それでも、ヘルマンが夢中になって貪ってくれた事は間違いないから、それはとても嬉しい。
 そして、先ほどヘルマンが水を持ってきてくれた際の会話を思い出すと、更に顔がニヤける。
 
 眼が覚めて赤面するサーフィに、ヘルマンは厳しい顔で言い渡したのだ。
『君はもう、絶対にアルコール禁止です』
『す、すみません……』
『僕の前以外では、絶対に飲まないで下さい』
『え?』
『……まぁ、つまり、僕と二人だけの時だったら、たまには酔っ払ってくれても、かまいません』

(やっぱり大好きです)
 頭痛に眉をしかめつつ、サーフィは布団の中で口元を緩ませた。

 終




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