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氷炎組曲
【ファンタジー 官能小説】

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君を称える言葉が見つからない-4

***

「あ……んんっ、ふぁ……」
 暖かい湯につかりながら、ヘルマンにまた後から抱きかかえられた。
 本来なら一人用の浴槽は、二人で使うにはやや狭い。
 けれど、その分いやおうなしに密着するのが、恥ずかしいのに嬉しくてたまらないから、サーフィは困惑する。

 サーフィがこの国で暮らすようになって、もう数ヶ月たつ。
 知り合いも何人か出来たし、傭兵見習いの少年達に、剣術を教えるよう頼まれる事もある。
 また独りぼっちになる事はなかったが、それでもヘルマンが留守にしていた二週間は、やたらと長くて寂しかった。

「サーフィ……」
 首筋を吸われ、つきんと痛みが走った。
「前につけたのは、すっかり消えてしまいましたね」
 新しくできた赤い痣を舌先でつつき、ヘルマンが小さく笑う。
 そのまま唇を滑らせ、また近い場所にもう一つ付けられた。
 ヘルマンの言ったとおり、数え切れないほど刻まれていた情事の証も、この二週間ですっかり消えてしまった。
 服を着ていれば見えない部分にしか付けられないが、何かの拍子に見えてしまったらと、これを付けられるのは、いつも恥ずかしい。
 それでも、これもやっぱり一つつけられるたびに心臓がドキドキして、嫌がっていないことを正直にヘルマンへ伝えてしまう。
「ひぁ……あ……」
 無意識に身体をくねらせ、腰に当っている、固くなっているモノを強請り出していた。
 促されるまま、浴槽のふちに手をかけて半立ちになる。
 どれだけ暖かい湯につかっても冷たいままの手に腰を掴まれ、熱い昂ぶりを一気に突き入れられた。
「あ、あ、あああ!!」
 情欲にまみれた自分の声は、浴室でエコーがかかっているせいか、いっそう猥らに聞える。
 両手で必死に掴まって身体を支えているから、口を押さえる事もできない。
 後から深く貫かれながら、ひっきりなしに喘ぎ続ける。
「あ、あ、あ、あ、あ……っ!お、お湯……が……っ!あっ!」
 抜き差しされる性器とともに、湯が少量づつ入ってくる。
 生ぬるい湯と熱い塊がもたらす快楽に、背筋が蕩けそうだ。
「は、はぁ……ん、あ、あ、あ」
 下腹部の奥へ、サーフィの熱が溜まり始める。
 膣内がもどかしくうずき、またさきほどの壮絶な快楽を求め、パシャパシャ湯を跳ね飛ばしながら、夢中で腰を動かして喘ぎ続ける。
 こうなるともう、サーフィの意志ではどうしようもなくなる。イきたいと、それしか考えられなくなる。
 背後から腰を突き入れているヘルマンも、興奮しているらしい。
 息がとまりそうなほど激しく突かれ、目の前に白い火花が散った。
「あ、ふぁっ!あ、あああっ!!――――――っっ!!!!」
 子宮へドクドク精を注ぎこまれながら、隙間から噴出す愛液が湯を汚していくのを感じ取る。
「もう一度、洗いませんとね」
 多少息を荒くしながら、それでも憎たらしいほど余裕の笑みを浮べたヘルマンに、くたりと脱力した身体を抱きしめられた。

 


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