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ゼビア・ズ・サイドストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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Re:〜後編〜-4

「でも、ザギが殺られて油断してたのもあるし……ぶっちゃけ未知数だよな」

 戦ったと言ってもザギとやり合っただけだ……スネークの魔法使いとしての力量はわからない。

「では、リン殿にも協力してもらおうか……それと……」

バーンッ

「ハイハイ!私にも協力させてくれないか?!」

 スオウの言葉を遮って部屋に乱入してきたのは、何とデレクシスだった。

「カイザスまで巻き込む訳にはいかんので、ここは我慢してもらいたいがな、デレクシス王子」

 スオウはあっさりと却下し、突然の乱入者の正体にモーガンが口をパクパクさせる。
 王はサイラの姫と結婚、ナンバー2の男はファンの姫……更にカイザスまで味方につけているとは……ゼビア恐るべし。

「父上には了承を得ますから!頼みますよ」

 食い下がるデレクシスにスオウは困った顔でキャラに助けを求めた。

「そうですね……団長、何があっても自己責任、という事ではいかがですか?」

 断って欲しかったのにデレクシスの味方をされてしまった。

「勿論だとも」

 意気込むデレクシスにスオウは深く溜め息をつく。

「アースに一任する」

 仕方なく作戦参加の許可を出したスオウに礼を言ったデレクシスは、キャラに目配せしてにっこり笑った。

 それから数日後……。

「ザック、頑張って」

 城の屋上でキャラがザックに魔力を分けてやっていた。

『クェ』

 魔力を貰ったザックは翼を広げて空に飛び立つ。

 スネークの動きはセブ側が見張っており、アジトのおおよその位置や組織の人数などは把握してある。
 更に詳しく調べる為に、ザックが単体で行くのだ。

「気をつけて」

『ク』

 心配そうに声をかけたデレクシスに、ザックは小さく返事をして飛んで行った。

「心配性って言われた」

 心配して何が悪い、とデレクシスはいじけたように頬を膨らます。
 完全に通じ合っているデレクシスとザックの様子に、キャラは感心しながら笑った。

「さてと、リン殿が投影装置を作ってくれたし……先に戻るよ」

 城内に入るデレクシスを見送ったキャラは、目を閉じて大きく両手を広げる。
 何処かで重厚な扉の開く音が響いた。



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