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ゼビア・ズ・サイドストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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Re:〜後編〜-14

「お前……」

 じりじりと歩み寄る男の頬が腐れてボタンと床に落ちた。

「闇に……囚われたのか?」

 キャラは手刷りに遮られ、これ以上逃げられない。

「君を手に入れられるなら魂などいらないよ」

 男の左腕があがり、キャラの首を掴んだ。

「ひっ」

 キャラの喉から小さく悲鳴が漏れる。
 逃げようと思えばいくらでも逃げれる。
 腐った人間などただの死体だ……なのに、恐怖で体が震えてしまって動けなかった。

「ああ……やはり綺麗だ……」

 見たかったのは怯え、絶望するキャラ……男の目の前には理想とする女性が居る。
 男はキャラの首を絞める手に少しずつ力を入れつつ、右手でキャラの腰に差してあった長剣を引き抜いた。

「僕が刺されたのは……ここだったよね?」

 剣先がキャラの腹部を這い、左脇腹辺りでピタリと止まる。

「……っ!」

 ゆっくりと刺し込まれる剣先がぷつりと肉を裂いた。

「!!」

 ぎりぎりと首が絞められ意識が遠くなる……腹部の痛みもあまり感じない……感じるのは目の前の男の瞳の奥にある哀しげな感情。
 キャラは震える腕をなんとかあげて、男の腐れ落ちた頬に触れた。

「……何のつもりだい?」

 男はすうっと無表情になり剣を更に深く突き刺す。
 キャラの体がビクンッと跳ねて、男の頬に触れていた腕がストンと落ちた。
 腹部から血が流れ出し、服に染みていく。
 それでもキャラは男から視線を離さなかった。

「一緒に来てよ」

 男はキャラの首筋に額を乗せた後、剣を一気に柄まで沈めた。

「やめろぉっ!!」

 テラスの下まで来ていたアースが叫ぶ。
 剣先が背中から突き抜け鮮血が飛び散り、アースの頬を濡らした。

ブチンッ

 何かが切れる音がしてアースの全身から金色の陽炎がブワッと吹き出す。

『アース!やめろ!』

 グロウが叫びつつ自分も金色の陽炎を出してリンと騎士団員達を囲んだ。

「何?どうしたのよ?」

『アースの魔獣部分が暴走しかけてる……ヘタしたらここら一帯吹っ飛ぶぞ』

「なんですって?!」

『城内の奴らを避難させろ……何とか食い止めるが自信がねぇ……』

 グロウは獣型に変化して魔力を最大限に放出させる。


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