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ゼビア・ズ・サイドストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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Re:〜後編〜-10

「さあ、おいで。我が花嫁よ」

 男が片手を上げたと同時に、アースとキャラが叫ぶ。

「水!結!」

「ポゥ!」

バリィッ 

 予想通り、雷を落としてきた男の攻撃をアースは水の結界を、キャラは水の精霊ポゥに合図して薄い水のカーテンを張った。

「ポゥ……?」

 正面玄関に居たデレクシスは馴染み深い魔力の波動を感じて、キャラの居るテラスを見上げる。
 正面玄関の真上にあるテラスは水のカーテンに包まれており中は良く見えないが、かすかに見えるキャラの肩の辺りに泳いでいるのは飛び魚姿の水の精霊。

「嘘だろ……」

 デレクシスには記憶に新しい愛しい精霊人の精霊。
 デレクシスは踵を返すと城内に戻り、テラスへと続く階段を駆け上がって行った。

「ワンパターンだな」

 男が電系が得意な事は分かっていたし、初めて会った時もいきなり攻撃してきていたのでアースもキャラも油断なく弾き返した。

「ありがと。ポゥ」

『ピ』

 キャラは男から視線を外さずに肩に居るポゥを撫で、ポゥはその手に擦り寄る。

「う〜ん、やっぱりダメか……じゃあ……」

 あげていた手を下げた男はパチンと指を鳴らした。
 その合図に5人の闇魔法使いがビクリと反応し、腐った体とは思えないなめらかな動きで指を組む。

『‥ … ‥ …』

 闇魔法使い達の口から聞き取れない音で呪文が紡ぎ出された。
 アースは闇魔法使いとキャラの間に割って入り、どんな攻撃にも対処出来る形に指を組む。

『… ‥!』

 両手を空にあげた闇魔法使い達は呪文の詠唱を終わらせて魔力を放出させた。
 その内の1人がぐずぐずの肉塊になって崩れ落ちる。

「!?」

ゴゴオオォォン

 空から一筋の暗い光が、アース目掛けて勢い良く落ちた。
 衝撃で土煙が舞いあがり、視界が遮られる。

「アース!!」

「キアルリア姫っ」

 テラスから跳び降りようとしたキャラを、後ろから来たデレクシスが肩を掴んで引き止めた。


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