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真夜中の淫謀
【レイプ 官能小説】

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最終話 〜与えられた罰〜-7

 翌朝、N県のM湖近辺にある宿泊施設は大騒ぎになった。以前から問題になっていた毒蛇が、昨夜になって大量発生したというのである。

「ねえ、怖いよね……噛まれたら死んじゃうんだって」

「1匹とかだったら平気なんでしょ?でもあんなに噛まれたら、たしかに死んじゃうかも……だって十箇所以上噛まれてたって聞いたもん」

「オーナーが言ってたけどさ、すごい雨降ってたから、あの影響とかもあって蛇がいっぱい出てきたんじゃないかって」

 近辺の山や草むらにはむやみに立ち入らないようにと規制がかかり、予定されていた年に一度のバイクレースのイベントも中止となった。イベントのために集まったメンバーたちは残念がると同時に、不幸にも毒蛇が原因で亡くなってしまった3名のメンバーの死を悼んだ。大塚と陰山は全身に噛まれた跡があり、全身に毒がまわった結果死亡。斎藤は大量の蛇に追われて足を滑らせ、崖から落下して死亡。

 エリナは仲間たちの前で、これ以上ないほど打ちひしがれた様子を見せていた。うつむき、肩を震わせながらときおり目頭をハンカチで押さえるその姿は、そばにいる者の涙を誘わずにはいなかった。前日に仲良くなった双子たちが、両脇からエリナの肩を抱いて必死に慰めようとしていた。

「あんなに仲良かった彼氏がこんなことに……ねえ、エリナちゃん、元気出して」

「そうだよ……昨日は全然寝てないんでしょう? 早く帰って今日は休んだ方がいいよ」

 他のメンバーもエリナをいたわり、同情の声を寄せた。地元の警察からの簡単な事情聴取を受けた後、葬儀のときにはまた集まる約束をして、エリナは仲間たちよりも少し早めに荷物をまとめて出発し、その古いホテルを後にした。

 ホテルのオーナーが手配してくれたタクシーに乗り、一番近いJRの駅名を告げた。そこに岡田の車が待っているからだ。

 車窓から見上げた空には雲ひとつなく、予定通りレースが行われていたら絶好の日和だっただろう。エリナはレースを楽しみに来ていた仲間たちに、ほんの少し申し訳なく思った。


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