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井上圭都の秘密
【その他 官能小説】

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美しき大学生-1

僕の名は坪井基郎(もとお)。坪井家に婿に入って二年が経過した。僕が婿に入る前、和樹という人が坪井真理子の旦那だった。坪井和樹は坪井家の婿養子になって十三年目に交通事故で他界した。妻の真理子は旦那が亡くなってから、ひとり息子の紀彦と二人で生活してきたが、再婚願望が強かったようだ。

僕は四十二歳まで独身を通してきたが、仲人連盟という結婚相手相談所の紹介で坪井真理子と知り合い、結婚した。真理子が四十三歳のときだ。


2007年の3月、結婚三年目を迎えた僕は、妻の真理子からある相談をされた。

三重県に住む妹(井上雅子)の子どもさんが吉祥寺大学を受験して見事合格。3月末から東京に住むことになったのだが、うちは吉祥寺大に近いから、我が家の離れに住んでもらうのがいいと思う。あなたいいかしら?と相談されたのだ。婿養子の分際だったので、いいとか悪いとか決められる立場ではなかった。ふたつ返事で了承した。

「ちなみに男性女性、どっちなの」

「圭都さんといって女の子。デリケートな年頃だから、気を使ってあげてね」

「わかりました」

19歳の女子大生か。これは楽しみが増えたと内心ほくそ笑んだ。僕は大学に進学していない。高卒で警備会社に就職してから脇目を振らずに頑張ってきた。女子大生とは無縁の世界で生きてきたのだ。うちに女子大生が下宿する。綺麗な娘だったら目の保養になりそうだ。


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