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真夜中の淫謀
【レイプ 官能小説】

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飼育部屋にて-5

 山本が他に比べてやや大きめの建物の中へとふたりを案内する。長方形の、何の変哲も無い灰色の箱のような建物。屋根の上をばらばらと雨粒が叩きつける。ドアを開けると不思議な匂いが漂ってきた。汗と様々な薬品が混じったような臭気。押し殺した叫び声のような音、それに荒い呼吸を繰り返すような音。

山本がパチリと入口のスイッチを入れると、室内がオレンジ色の光に照らし出された。いくつか置かれた棚の中には用途のわからない薬品の瓶がびっしりと詰め込まれている。入口から部屋の奥までは細い通路が続き、部屋のなかほどより奥は背の高い棚が目隠しになってエリナの位置からは何があるのか確認できない。一番奥までずかずかと踏み込んだ岡田が、中の様子を眺めて嬉しそうに声をあげた。

「ああ、今回も良さそうなのが揃っていますね。次回のイベントが楽しみだ。こんなに綺麗なのに、全員が自殺志願者だとはもったいない……少し見学しても?」

「どうぞ。ついさっき今日の分の薬を与えたところなんで、みんな気持ち良くなっているはずですよ」

 山本が忍び笑いを漏らす。岡田はもうこちらを振り返ることなく、部屋の奥に並べられた何かを夢中になって凝視している。エリナは山本に勧められるまま、入口近くのソファに腰を下ろした。隣に山本が座る。

「あはは、岡田さんも好きだなあ。こんなに可愛いエリナちゃんを放っておいて商品チェックとは、ね」

「あれは、なに?」

 エリナが部屋の奥を指さすと、山本はエリナの手をとって立ち上がり「見るか?」と微笑んだ。頬のムカデが誘うようにぐにゃぐにゃとくねる。視界を塞いでいた棚の奥へと足を踏み入れると、そこにはたしかに「商品」たちが並べられていた。

 部屋の真ん中、細い通路を挟んで、その両側には天井まで届く高さの柵が部屋の奥まで続いていた。柵の中は、さらに左右に区切られ、ひとつの区画のなかにひとつずつ、裸の女たちが入れられている。女たちは一様に頬を赤く染め、呼吸が荒く、興奮しているように見えた。髪を振り乱し、足を大きく広げて自慰をする女がいる。自身の乳を揉みしだきながら尻を振り、涎を垂らす女がいる。床に寝そべったまま何度もクリトリスを擦りあげて絶頂を迎え、悦びの声を挙げ続ける女もいる。

 体型に少々の差はあれど、そこにいる女たちは皆若く、美しい肌と可愛らしい顔を持っていた。性的な欲望を隠そうともせず、甘酸っぱい香りを放ちながら快楽を求めて身をよじる様は、女のエリナが見ても興奮させられる光景だった。

 動物の鳴き声と思った物音は、女たちの喘ぎ声だったのか。エリナはなんとなく納得がいった。岡田はひとりひとりの女をつぶさに観察し、気に入った女の体にときおり手を伸ばして感度を確かめたりしていた。


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