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和合観音
【ファンタジー 官能小説】

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ミオお嬢さん-5

それは巻き込まれた小陰唇が引っ張られて膣口が閉じようとする締め付け感と、小陰唇が元に戻ろうとして男根の竿を擦って行く感が交互に起きる振動だ。もし包茎の持ち主がこの中に入れたとしたら、間違いなくこの振動で皮をすっかり剥かれるだろうと思った。
僕は奥まで深くファロスを入れた。そして亀頭を残してかなり抜くと、また再び奥の方に入れた。抜くときは真空状態になっているせいか膣の内壁が吸い付いて強い摩擦感が起きるが入れるときは例の膣口の振動が男根に強いマッサージを与えるのだ。
その振動はミオ令嬢のクリトリスにも響くらしくて、彼女の陰核亀頭は勃起して来た。
もともとクリトリスというのは膣の両脇にまで長く二股になって伸びているものだから、膣口付近で振動があれば、クリトリス全体に伝わるのだ。
ミオ令嬢は破瓜の痛みはあまりないようだった。けれども膣内部の快感はまだないらしく、それよりむしろピストン運動によって、クリトリス全体が受ける振動の方が強く感じるらしかった。
僕は根本まで入れたときに根本の部分でミオ令嬢の陰核亀頭を強く押して刺激を与えた。そして押すだけでなく練りを入れた。そして長めに抜く。そして振動を与えながら奥まで入れる。その繰り返しだったが、ミオ令嬢は先に逝ったようだった。
あくまでそれはクリトリスへの刺激の結果として逝ったことになる。
僕はミオ令嬢には悪かったが逝くのがそれより5秒くらい遅れた。3・4回出し入れしていると射精したくなったのだ、それで膣から抜くと自分で処理した。
しばらく休んでからミオ令嬢は起き出すとコーヒーを入れてくれた。そして風呂に入ろうと言い出した。
二人とも全裸のままコーヒーを飲み、バスルームに入った。一緒に湯船に入ると僕は聞いた。
「ミオさんはこのことの為に僕をキープしていたんですか?」
するとミオさんは意味不明なことを言った。
「ケンジさん、ウロボロスって知っていますか? 自分の尾を飲み込んで環になった蛇です。永遠の象徴です」
「それとこのことはどういう関係があるのですか?」
「あります。私のヴァージンはケンジさんへのご褒美なのです」
「なにに対するご褒美ですか?」
「これから起こることを私と一緒に付き合ってくださることへのご褒美なのです」
「で、それがウロボロスということですか?」
「でも、これから起こることはケンジさんが私のヴァージンを奪ったことに対する罰でもあるのです。わかりますか? あなたが私のヴァージンを奪ったので罰を与える。でもその罰を受けてくれたお礼にあなたにヴァージンを差し上げる。そういう永遠の循環に入ったのです。」
「ではこれから起こることが、僕をキープしていた本当の理由なのですね」
「そうです。」
「では、どうしてそのことに僕が適任なのですか?」
ミオ令嬢はお湯の中で左手で僕の右手を指を組むようにして握った。
「それは、あなたが孤独な人だからです。家族もいない。友達もできない。プロ野球を見てもサッカーを見てもどこのチームも応援しない。だから見ない。色々なことを器用にこなせるけれど、夢中になるものは一つもない。
そしてあなたは人生の目的を見失っていると思っているからです。もしあなたに何か夢があるなら私はケンジさんを選ばなかった。ケンジさんには失う夢がない。
でも、あなたは優しい人です。あなたは今回も入れて3回とも私に付き合って下さいました。無欲で品位がある、とても素敵な人です。」
僕はミオ令嬢が何を言っているのかわからなかった。これから起こることとは何だろう?
そのとき、僕の右手首がチカッと痛みを覚えた。入浴剤で濁ったお湯の中で何かしたらしい。するとみるみるお湯が血で染まって真っ赤になってきた。
僕は立ち上がろうとした。けれども力が入らない。あのコーヒーにも何か入れたのだ。僕はミオさんの無理心中に付き合わされたらしい。
「どうして死にたいのですか? ミオさんは失う物が沢山あるでしょう」
「それが荷物に感じるから、下ろしたくなったのです。でも、一人じゃ寂しいので」
「そうですか。これのご褒美があれで、あれの罰がこれですか……貴女の考え方は難し過ぎる。よく理解しないうちに死ぬことになりそうです」
ぼくはそう言うと湯の中に倒れて行った。ミオ令嬢がこう言ったような気がする。
『死ぬ人はみんなそうです。私もそうです』
    


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