第３章-5
手以外…。
それは口を使えということは明らかです。
今まで、光一さんにして上げたことはあっても、それは遊び半分で軽く舐めて上げた程度で、射精させるために口でなんてしたことありませんでした。しかし、今の私には、それをする他に方法はないと思ってしまうほどに、切羽詰っていたのでした。
私は、心を無にすると、身体を屈め、首を伸ばして、峰岸さんの股間に顔を近づけます。
目を瞑って、開けた口をペニスの先端に押し付けますが、開け方が足りなかったのか、口に収まってくれません。さらに口を広げると、口いっぱいにまで押し入ってきた先端で、私の口は限界にまで広げられてしまいます。
唇に感じるペニスの固さ、口の中全体に広がる圧迫感、息苦しくて仕方ありません。それでも、懸命に頭を上下に動かし、必死にペニスを愛撫します。
「ふふふ…奥さん、そんな死にそうな顔してしゃぶっても、男は喜びませんよ…」
息苦しさに耐えられず、思わず口からペニスを出し、喘ぐように肩で息をする私。ペニスを濡らした私の唾が峰岸さんの太ももにまで垂れていました･･･。
「ハァ、ハァ…どうすれば…出してくれるんですか…？」
「奥さんは、本当に何も知らないんですねぇ…チンポを咥えるときは、男の顔を見ながらするとか、テクニックは色々あるんですよ…ククク…」
峰岸さんの顔を見ながらペニスを咥えるなんて…想像しただけで屈辱的です。
「そ、そんなこと、できません！」
思わず、声を上げてしまいます。
「ふふふ…馬鹿ですねぇ、奥さんは…顔を見ながら舐めたり、吸ったり、しゃぶったりして男が感じるポイントを掴むんですよ…それくらいは女の嗜みってもんじゃないですかぁぁ…ククク…」
峰岸さんの言葉に、思わず息を呑む私。先日、初めてであったのに、峰岸さんが私をあれだけ気持ちよくさせたのは、私の反応をじっくりと観察しながら愛撫していたからでした。それに対して、自分が性行為というものに対して、いかに無知で、経験が浅いかということを自覚させられたのでした。
悔しいですが、この場を切り抜けるためには、その方法しか残されていないように思われてしまいました…。
私は、上目遣いで峰岸さんの顔を見ながら、再び股間に顔を近づけ、ペニスに舌を這わせます。
下から上へとゆっくりと…。
峰岸さんは、そんな私をニタニタと見下ろしています。
私は目を逸らしたいのを我慢して、峰岸さんを見つめながら下から上へと舐め上げました。それから、再び先端を口に含みます。ペニスを口いっぱいに頬張ったまま上目遣いの私。きっと、ひどく醜い顔をしていることでしょう。