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少年達の戯れ(2)
【ショタ 官能小説】

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疑似体験-2

「どんな感じ?」
 やがて、遼介が祐一へ問い掛けてくる。
「別に……どんな感じっていわれても……」
「祐一の、全然硬くならねーじゃん」
 股間へと視線を向けながら、どこか不満気に遼介は言ってきた。
 他人から性的な意味で股間を触られるという経験は、祐一にとってこれが初めてである。しかし緊張や気まずさが増すばかりで、まるで下半身の方は反応してくれる様子もない。
「だから言ったろ。男同士でこんな事したって、全然興奮なんかしないって」
「つまんねーの」
「もういいだろ、いい加減そんなとこ触るのやめろってば」
「なぁ、ホントに興奮しない?」
 なぜか遼介の問いは執拗であった。
「何が悲しくて、遼介相手にそんな気起こさなきゃなんないんだよ」
「………」
「ん?」
「それじゃあ、困る」
「はぁ?」
「祐一がその気になってくれなきゃ、こっちとしては引くに引けないんだけど」
 期待を裏切られ残念だとばかりの言い方ではあったが、祐一はそんな遼介の様子に妙な違和感を覚え始める。
「今お前が伸ばしてるその手をさっさと引けば済む話だろが。てか、マジでもう止めようぜ。こんなのバカバカしいって」
「………」
「遼介?」
 するといきなり、遼介は祐一の右手首を掴んできた。
「な、何だよ?」
「とりあえず、これの感想を聞かせてくれ」
 そのままグイッと、祐一は腕を引き寄せられる。
 祐一は、遼介の言葉や行動を即座には理解出来なかった。しかし祐一の手が、そのまま半ば強引に遼介の股間へと誘われていく。
(なっ……!?)
 次の瞬間、祐一はハッと息を呑んだ。指先が触れた硬い感触。それまで遼介の様子に注意を向ける余裕がなかっただけに、祐一はこの時初めて目の前の親友がどんな状態であるのかを否応なく悟らされる。
「ちょっ……お前……」
「……仕方ねぇだろ」
 さっきまでの陽気さとは一転、遼介はやや顔を赤らめて力なく呟く。
「いや、今までの間のどこに仕方ない事があった?ていうか、何でそっちがカチンコチンにさせてんだよ!」
「俺としてはむしろ、何で祐一こそそんな冷静でいられるのかって、聞きたいくらいなんだけどな……」
「遼介……お前ってまさか……」
「俺はノーマルだ、そんな趣味ねーよ!」
 不本意だとばかり、遼介はムッとした様子ですぐさま反論してきた。
「じゃあ、何でこんな事になるんだって話だろが」
「その……ドキドキして堪らなかったというか……」
「………」
「だから、そんなドン引きした目で俺を見るな、そういうのとは違う。何ていうか……今すっげぇエロい事してるんだなって……そんな風に考えてたら、ついついアソコが硬くなっちゃったって感じでさぁ……相手は祐一でも、一応はリアルにそういう事してる訳だし」
「ただの遊びとか、言ってたのはそっちだろが。何でそんな真剣になるんだよ……」
 祐一はすっかり呆れてしまう。
「むしろ、祐一こそもっと真剣になれ」
「知らねーよ!」
「俺だけに恥を掻かせやがって。こうなったら何が何でも、祐一をその気にさせてやる」
 急に遼介は、祐一に対して不敵な宣言をしてくる。
 遼介のされるがまま素直に身を委ねていた祐一にとって、それはあまりに理不尽な言い分であった。


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