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淫欲マンション
【若奥さん 官能小説】

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第2章-1

――翌日
(あ〜ぁ…昨日は失敗しちゃったな…皆さんにきちんと謝っておかないと…)
ピンポ〜ン…
(あら?誰かしら…)
インターホンの液晶画面には、玄関先に立つ峰岸さんが写っていました。
「はい…?」
「あっ、奥さん。おはようございます。今、よろしいですか?」
(昨日、皆さんに迷惑を掛けていないか、確認しなくちゃ)
「はい…少し、お待ちください」
私は足早に玄関へと向います。

「やあ、奥さん。おはよう」
峰岸さんが朝から相変らずのギラついた笑顔を向けてきました。

「おはようございます…あの…昨日、私…」
「実はそのことなんですがねぇ…」
(やっぱり…何かあったの…?)

「今日もご主人は出張でしたっけ?よかったら中でお話しませんか」
「私、もしかして、皆さんにご迷惑を…」
そんな私の心配に構うことなく、峰岸さんは部屋の中に入ってしまいました。勧めもしないのにリビングのソファに座った峰岸さんが私に目を向けて来ます。

「奥さん、もしかして、昨日のことを覚えていないのですか?」
「は、はい…懇親会の途中までは覚えているのですが…」
「やっぱり…だいぶ酔われたようなので、途中で私がご自宅までお送りしたんですよ」
「本当ですか!?ご迷惑をお掛けしまして…申し訳ありません…」
峰岸さんに向かって頭を下げ、謝る私。

「いえいえ、そんなことはいいんですよ。しかしね…一つだけ確かめたいことがありましてねぇ」
「確かめたいこと…ですか?」
「ええ…本当のことですから、はっきり言いますけどね。実は、奥さんをこの家に送ってきたときにですね、奥さんが私を誘惑するようなことをしましてね…」
「えっ?誘惑…ですか?」
峰岸さんの言っている意味がよく分かりません。

「ええ…私に抱きついてきて、抱いて下さいとか言ってねぇ…」
峰岸さんが口の端を小さく吊り上げて、私を見ています。

「そ、そんな。誘惑だなんて、私…そんなことしていません…」
「でも、奥さんは記憶がないんですよね?」
「はい…でも、私がそんなことをしたっていう証拠もないじゃないですか」
まさか、そんなことは有り得ません。いくら酔っていたからといって、よりによって峰岸さんなんかと…。
何かの間違いとしか考えられません。



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