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禁じられた恋と性
【女性向け 官能小説】

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禁じられた恋と性(5)-7


江梨子は、ここで心にも無いことを言った。
娘の本心を確かめる為である。

「その人と別れなさい、トモミ」
「えっ?」
「今からでも遅くないわ、その人にも家庭があるでしょ」

「でも、嫌よ、嫌!・・ママ」

思わずアヤカが大きな声を出したとき、周りの人が少し驚いた様子をして二人を見た。
二人はそれに気が付き、トモミは舌を出した。


「ごめん」
「ううん、良いのよ、でもトモミはそれで良いの?」
「ママ、あたしは今このままでいたいの、だって好きなんだもん」

その時のトモミの眼は潤み頬は紅潮し、興奮していた。


(今、ママに自分が負けたら、大好きなパパともう逢えなくなる。
大好きなママでも、これだけは譲れないわ)

トモミの眼は熱くなり、そのとき母親を一人の女として対峙していた。
明らかに戦う女の顔になっていた。

(この娘がそれほど激しいものをもっていたとは)

江梨子は、眩しいような娘の顔を見て躊躇していた。
倫理では、この娘は間違っている。

父親ほどの男性との不倫など、17歳の少女には許されない。
勿論、相手の男性も同罪であり、それ以上の罪がある。
でも、自分にはそれを銃弾することはできない。

いけないと分かっていても、出来ない。
何故なら、そんな娘の気持ちが痛いほど分かるからである。
父親を求める娘の気持ちが、違った方向に向いただけで
本当は父親が欲しかったのね。

そう思いながら江梨子は自分を納得させるしかなかった。
娘の顔を見ながら、江梨子は冷静になろうと、自分に言い聞かせた。

(私はどうすればいいの?どうやってこの子を導いて上げればいいの?)

「分かったわ、トモミ、それなら私からお願いがあるの」
「え?なにママ?」

トモミは涙を溜め、母親が何を言い出すのか不安の眼で見つめた。

「私をその人に会わせて欲しいの」
「ど、どうして?」
「ママは本当にその人がトモミを好きなのか、知りたいのよ、この眼で」

「でも」
「それくらいさせなさい、トモミ、私は母親なの、あたなの母親なのよ」
「う、うん・・それで会ってどうするの?止めさせるって言わないよね」
「それは相手次第ね、でもトモミ安心して、トモミの悪いようにはしないわ」
「うん、ありがとうママ」
「ママはトモミが心配なの、トモミがその人に騙されていないか知りたいの」
「わかったわ」
「それだけよ、寂しい思いをあなたにさせたのは私だし、ごめんね」

そういって江梨子は眼に涙を浮かべていた。
この間まで子供だと思っていた娘が遠い所へ行ってしまうのが怖かったのだ。
可愛い娘を本当に愛してくれる人ならば考えよう。
そう思い始めていた。
その後は、それからの話・・・

「ううん、いいのママ、分かってくれて」

二人の女は手を握りしめ、眼と眼を見つめ合った。
お互いが涙ぐんでいた。
やはりこの二人は仲の良い親子だった。


しかし、その結果が思わぬことになるとは想像が出来なかった。
かくいうこの私さえ、この親子と更に深い関係になるなど
それまでは思いもつかなかった。

この母親と私だけで逢うまでは。
それは新たなる破廉恥なスタートだった。



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