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凶眼
【制服 官能小説】

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〜第4章〜 土曜日 魔鈴-9

 おお、僕は今魔鈴ちゃんとやってるんだ。白い顎をのけ反らせて、一心に腰を振る姿の艶めかしいこと。ゾクゾク来る快感に、熱い精液がこみ上げてくるのを感じる。
 だが、今日は、今だけは出すわけにいかない。せっかく楽しい行為の最中なのに、僕は我慢を強いられ、彼女が絶頂を迎えるよう腰を突き上げる。
 「あふぅ‥、んぁっ‥、あっ、あうぅ‥」
 朱に染まった身体から汗が飛び散り、狂ったように腰を振りたくる。絶頂が間もないと分かり、僕は歯を食いしばりながら、腰を動かす。
 「ああん、イクぅ、イっちゃう〜〜!」
 全身をすくませ、最高の締め付けが僕を襲う。彼女の中で熱いものが迸り、ぐったりと力が抜ける。魔鈴ちゃんは僕の一物で昇天した。
 快楽の余韻でうち震える身体から、僕は怒張したままの陽根を抜き出した。ちょっとでも何かが触れたら射精しそうな勢いである。
 腰をひくつかせて身悶えする魔鈴ちゃんを、僕は恨めしそうに見降ろした。一緒にいけたら最高に気持ち良かっただろうな‥
 それにしても、これは本当に試練だ。こんな欲求不満が後二人も続くのか。手近な椅子に腰を下ろし、我が息子が落ち着きを取り戻すよう息を整える。
 冷静に思い返すと、今のセックスは危なかったかもしれない。
 確かに魔鈴ちゃんは、いやレアンは、一度は抱いていかせた女である。だが、今度の彼女は誘惑的で、それに僕好みの格好で迫ってきた。全てを忘れて中に出したいと言う欲望に、何度屈しかけたことか。
 しかし、なぜレアンがここにいるのだろう。あの体育館倉庫での情事のあと、彼女はゼノビア達に連れられて行ったはずだ。凶眼には記憶を操作する術でもあるのだろうか。ならば次の相手と言うのは‥
 甲高い金属音が思考を中断させる。音の正体は、ベッドサイドにある古風な電話だった。
 「ウフフ、なかなかお楽しみだったようね」
 声の主は言うまでもない。
 「‥なんだよ、見てたのか」
 「それは仕方ないでしょ、でもムードの邪魔はしなかったつもりよ」
 まぁ、そのくらいは覚悟の上だったから、本気で怒ってるわけではない。しかし濡れ場を人に見られると言うのは、あまり良い気がしないものだ。
 「そろそろ息子も落ち着いたようね、次のステージは隣の部屋よ」
 何処にカメラがあるのか、見回してみたが、全然わからなかった。まぁ、良い。僕が凶眼に選ばれれば、この部屋の存在理由も含めて、すべてはっきりするのだろう。
 「ゼノビア‥」
 「なぁに?」
 「僕が凶眼に選ばれたら、まずあんたを抱かせてもらうぜ」
 「あら‥、それは楽しみね。フフ‥本当よ」
 そして電話は切れた。
 僕は戦い敗れた妖怪ハンターを残し、部屋を後にした。


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