投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

異界幻想
【ファンタジー 官能小説】

異界幻想の最初へ 異界幻想 270 異界幻想 272 異界幻想の最後へ

異界幻想ゼヴ・ヒリャルロアド・メイヴ-8

「落ち着いたか?」
 ちゅ、と唇を足の甲に落としてやる。
「やん……!」
 甘い声を上げつつもぴくっと震えて逃げようとしたが、ジュリアスは足を掴んで離さない。
「このくらい、いまさら恥ずかしがるような仲じゃねーだろ……ん?」
 面白がって足のあちこちにキスすると、よほど恥ずかしかったのかシーツを被って顔を隠してしまった。
 顔を隠しても下半身は丸出しの格好に、ジュリアスはくすくす笑う。
 悪くない頭脳を持っているくせに、こんな時にも無防備だ。
「……あ!」
 足の間に男が割り込んでくるのに気づき、深花があたふたと動き始める。
「あっ……」
 顔を隠してしまったのが仇になって、貫かれる一歩手前の体勢に持ち込まれてしまった。
「……顔、見せろよ」
 顔のある辺りに唇を近づけて囁くと、シーツの中で頭がもごもご動いた。
「見せないと、最後までしてやんねえぞ」
 勿体をつけて、ジュリアスは肉棒で女芯を擦り上げる。
「んっ!」
「最後までしなくて、平気か?ん?」
 亀頭を使って散々に舐めしゃぶってやった淫核をつつくと、か細い嬌声がシーツの中から聞こえる。
「俺はこういう時、お前が自分一人で何とかできるように仕込んでねえからな?いつまで我慢できるかなぁ?」
「卑怯者ぉ……」
 くぐもった声に、ジュリアスは笑う。
「こういうのはな、卑怯ではなく駆け引きって言うんだよ……顔さえ見せてくれりゃあ、満足するまで抱いてやるって言ってんだ。素直に見せた方が得だぞぉ?」
 男を待ち望んで不規則に収縮する秘穴へ、肉茎の先端をあてがう。
「それとも、欲しくないか?」
 ほんの僅かに腰を動かして体の中に突き入れるそぶりを見せると、シーツの中からか細い声が上がる。
 それでも、シーツは動かない。
 全く、意志の強い女だ。
 自分がここまで手をかけて理性を剥ぎ取ってやったのに、まだ羞恥心を残している。
 だからこそ、全て引っぺがして純粋な快楽へ溺れている様は愛おしくて堪らない。
「……顔、見せろよ」
 優しく言うと、ややあってシーツがもぞもぞと動いた。
 もどかしさに耐えられず、顔を見せる気になったようだ。
 まず、乱れた髪が覗ける。
 次いで、汗ばんだ額。
 欲情に潤んだ瞳が見えた辺りで、ジュリアスが我慢できなくなる。
「あっ」
 シーツを一気に剥ぎ取られ、深花が悲鳴を上げた。
「ジュリ……」
 名を呼びかけた唇を、自分のそれで塞ぐ。
「ん……」
 甘美な感覚が、全身を駆け巡った。
 華奢な体を抱き締めて唇を貪りながら、深花の中に侵入していく。
「んん……!」
 深花の腕が、首に回ってきた。
 強すぎる快感に、しがみつかなければ流されてしまいそうなのだ。
「……顔、見せてくれたな」
 溶け合った媚肉が擦れる度に小さく震える彼女に、優しく囁く。
「いくらでも狂え。俺も狂う……失神したって愛してやる」
 言うなり、腰を後ろへ引く。
「あっ」
 思わず腰を動かしてそれを追うと、肉棒はまた体の中へ入って来た。
「ちっくしょ……お前の中、どうしてこう締めるんだ……」
 淫肉を掻き混ぜながら、ジュリアスがぶつぶつ言う。


異界幻想の最初へ 異界幻想 270 異界幻想 272 異界幻想の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前