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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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白い世界-16

ウオオォォオオン

 龍は大きく声を上げ、体を空中へと浮かべた。

「ま……じかよ……」

 さすがにこれは止めようが無いかもしれない……神のような姿に禍々しいオーラ……圧倒されて誰も身動きが取れない。

『止めるんじゃザギ!!』

 そこに響いたのはオーウェンの声。
 金縛り状態だった全員がハッと我に返った。

『オーウェン……久しぶりだな……』

 龍からザギの声がしてやっと体の力が抜ける。
 オーウェンはザギの目の前に浮かびながら繰り返すように静かに話した。

『もう……止めるんじゃ……イレーヌは望んでおらん……』

 話す2体をすり抜けてデレクシスとゼビア国王を乗せたザックがキャラ達の所へやってくる。
 ちなみにラインハルトと他の兵士達は、羽馬で移動中。

「デレクシス……こりゃぁ、どういうこった?」

 アースの問いかけに、デレクシスは城で聞いた話を伝えた。
 500年前の戦いの事、イレーヌの事、召喚師達の事……話を聞いたキャラは500年もマスターの言葉に囚われているオーウェン……そして、ザギにも胸を痛める。

『貴様に何がわかる』

『わかるさ』

 マスターに取り残された気持ちは痛い程。

『邪魔するなら排除するまでだ』

 ザギが口を開けると喉の奥に光が集まる。

『!!全員退避!!』

 オーウェンの叫び声にアースは地上全部を覆うほどの大規模な結界を張った。

「親父!!補強!!」

 薄く広く張ったアースの結界に、ベルリアが更に結界を重ねる。
 瞬間、ザギの口から光が迸り、オーウェンに直撃した。

ッパアァァァッ

 瞬時に張ったオーウェンの結界に弾かれた光は、雨のように地上に降り注ぎアースとベルリアの結界に当たる。
 結界を突き抜けた何筋かの光が地面に突き刺さり、辺りに焦げ臭い臭いを撒き散らした。

『退け』

 光に目が眩んだオーウェンに、ザギは尻尾を叩きつける。
 尻尾は結界を突き破り、オーウェンの体に激突。
 オーウェンは物凄い勢いで地面に墜落した。


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