投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』
【SF その他小説】

『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』の最初へ 『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』 17 『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』 19 『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』の最後へ

『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』-18

第九話・変動
 《変後暦四二三年四月?日》


 「ちょっと止まって。」
 廊下を歩き続けていたエリックとクリスだったが、突然のクリスの制止によって歩みを止めた。
「どうした?」
「しっ………何か聞こえない?」
 訊ねるエリックを制し、クリスは耳を澄まながら訪ねる。
「……?」
 クリスのその様子に、エリックも耳を澄ませてみる。
          ゴゴゴゴゴゴ……
確かに、何か聞こえる。地鳴りのような、低い音が。
それに、微かな震動もあるような気がする。
「これは……地震か……?」
 少し大きな地震が来れば、此処は崩れ落ちてしまうかも知れない。
だが、地震にしては揺れていない。
「判らないわ……でも…何か嫌な予感がする……早く行きましょう。」
 僅かに不安を滲ませつつ、クリスは答える。
「そうだな。走ろう。」
 エリックは短く答えると、クリスと顔を見合わせて走り出す。

程なくして、歪んで開いた扉が見えてきた。二人が入って来た扉である。
電気が点いているが、大部分欠けている為に、扉の向こうは灰暗い。
「よし、さっさと脱出だ!」
エリックはその扉から飛び出そうと、更に加速する。
その瞬間。
「伏せて!」
 クリスを追い抜こうとしたエリックの足に、クリスの足がかけられた。
「ぐあっっ!」
              バン!  パン!パン!パン!  ジュゥゥン……
うめいて倒れたエリックの頭上を掠めるように銃弾が通り過ぎ、クリスが銃を抜いて銃撃してきた何者かに発砲していた。
「!?」
 突然の事に理解が追いつかないエリックは、急いで立ち上がり、周りを見回す。
「ふぅ……危なかったわね……」
 息をつくクリスの視線の先にあるのは、煙を上げて停止している四本足の小型ロボット。
どうやらエリックを狙ったのはこいつらしい。
「これは………ロボット…?」
「…都市の機能が回復した事で、こいつらまで動き出したみたいね……」
 転がるロボットを足で軽く蹴ると、クリスは呟いた。
「こうなったら、なお更急いだ方が良いな。行こうぜ。」
「そうね。」
 エリックに答えると、クリスは扉の外を伺い、安全を確認して飛び出す。
「さ、あんたも一緒に来なさい!」
そしてそのままエリックを引きつれて、自分のワーカーへと乗り込んでいった。


『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』の最初へ 『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』 17 『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』 19 『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前