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スプーン・ポジション
【女性向け 官能小説】

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隣のオンナ-2




「―――んで?お前は何を見たって?」


「――ああ!そうなんっスよ!もうマジで、すんげーっスよ!」


「だから……すんげーって何がどうすんげーんだよっ」


「セクハラっすよセクハラ!……いかにもやり手ってカンジの上司っぽい男がね……部下の女の子の足をこーんな持ち上げて……ストッキングをビリッ!……って」


「えぇ?―――それセクハラっつうかもう強姦じゃねぇか?」


寺島が口をへの字に曲げて片方の眉をつり上げる。


「うーん……強姦って感じでもないんスけど……女が断ってんのに無理矢理やろうとしてるっていうか……でも女も逆らいきれないっていうか……」


「ちょっ……もうちょい詳しく聞かせろよ」



寺島は急にイキイキと目を輝かせながら俺の隣に戻って来た。



「……男のほうは……もうなんつーか、いかにもエリートっぽいヤツなんスけど……爬虫類系のすげぇエロそうな顔で……そいつがニヤニヤしながら破いたパンストの穴から指をこう………」


「お……おぉっ……そ、それで?女は?」


寺島は必要以上に眉間にシワをよせて威厳を保とうとしているが、それ以上に口がニヤけてしまってかなりしまりのない顔になっている。


「それがねぇ。なんか聞いてたらどうも彼氏がいるっぽくて―――『いや』とか『やめて』とか言ってんスけど、なんっせ男がしつっこいんスよ。」


「し、しつこいって――どんな感じよ?」


「……やらしー声で『ユウキのココがすごいコトになってるよ〜』とか言いながら……こう指を動かして……そらもう……ぐっちょんぐっちょんのアヘアヘで」


「……おぉ……そりゃ……けしからんヤツだなぁ」


説明しながらつい立ってしまった俺の中指の動きを寺島は食い入るように見ている。



「そしたら男が自分のブツをおもむろに取り出して、『……お前のナカに入れるように、もう少し育てろ』とかなんとか言って、女をこう、座らせたんスよ」


「それって……やっぱ……フェ……く、口で……ってことだろ?」


「そうそう。女のほうも弄り倒されてもうかなり感じてっから、今にも男の言いなりになりそうなんスけど……なんつーか……まだ微かに心のどっかで抵抗してるような感じなんスよ」


「……おおっ!……なんか……なんかそそるなぁ!……」


「でっしょー?」


俺たち二人は、エロ本を回し読みする中学生のガキみたいに、こそこそと肩を寄せあってお互いを肘で小突き合った。


「……ちなみによ、そのユウキってイイ女なのか?」


「うーん……そうっスねぇ……」


俺はついさっき見たばかりの色っぽい女の後ろ姿をもやもやと思い出す。


セミロングの髪はサラサラのストレート。


ほっそりとした身体つきのわりに、パンストに包まれたヒップがむっちりとしていて俺好みの感じだった。


「いやあ……正直後ろ姿しか見てないんスけど……あれは相当な美人に間違いないっス!」


「……んだよバカ!顔も見ねぇでなんで美人てわかんだよ。そら単なるお前の希望的観測だろうが」


俺はきっぱりと断言したが、寺島は呆れたようにため息をついた。


「ハハッ……まぁ……そうっスね」


希望的観測か―――。
まぁそう言われれば確かにそうかもしれない。




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