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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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カウントダウン-18

『よぉ、大丈夫か?』

「大丈夫だよ。どうなってんだ?」

『ゼビアは魔物相手には魔法でいくべきだ、サイラはまずは偵察して相手の出方を見るべきだ、カイザスは先手必勝だ、ラインハルトは年寄り国王らにオロオロ、オーウェンは静観……ってとこだな』

 グロウの簡単な説明にキャラは頷いた。
 そんなキャラを見上げたグロウは、鼻をヒクヒクさせた後、ため息をつく。

『……つうか何でエンとヤるかなぁ……』

 キャラはボンッと顔を赤くしてグロウを見た。

「な、何でっ?!」

 まさかエンがグロウに話すとも思えない。

『俺の鼻は誤魔化せねぇよ。ったく……アースに何て言うつもりだ?』

「うぅ……怒る……よな?」

『怒るっつうか……まぁ……覚悟しとけ……とりあえず生きてる事だけは確かだ』

 グロウの言葉にキャラは目を見開いた。

『俺にはわかる。生きてる』

 グロウの金色の目には曇りがない……文字通り分身なのだからわかるのは当然、と自信満々だ。

(ああ……この目に惚れたんだった……)

 色じゃなくて輝き……アースもグロウも常に前を見据えている。
 不安になってる暇があるなら、他にやる事があるだろう、と叱責された気分だ。
 キャラは目を閉じて大きく息を吸った。

「グロウ、手伝って」

 目を開けたキャラは言い合いを続けている国王達を見据える。


グオオオァァ!!

 グロウの雄叫びは広間中に響いた。
 驚いた国王達は揃ってグロウに顔を向ける。

「お話は聞かせて頂きました。今回の指揮は私がとりましょう」

 キャラはグロウと共に国王達に近づきながら宣言した。

「小娘が何を言うか!!」

「うるせえよ!!腐れ爺ぃ!!文句があるならとっとと自分の国に帰りな!!」

 カイザス王の言葉にキャラは怒鳴り返す。
 今まで兄王の影に隠れるようにしていた大人しいキアルリア姫の面影は1つもなく、ゼビア以外の王様達があんぐりと口を開く。
 ラインハルトはやっちゃった……と頭を抱え、ギルフォードは思わず天を仰ぐ。


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