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そんなこと言わないで
【同性愛♀ 官能小説】

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全一章-5

 朝早くから、舞衣ちゃんの部屋でどたばたする音を聞きつけた弥生さんとご主人が、あわてて駆けてくる音がしました。私は、
「部屋には入らないでください。家中の窓を開けて換気を良くしてください。湯船にお湯をできるだけ暑くして溜めておいてください。ビニールシート、ピクニックシートでもいいです。あと、不要なシャツ、ボロ切れ、古新聞を廊下に積み上げておいてください」と、矢継ぎ早に大声で叫び、ゴミ袋を廊下に出すと、弥生さんとご主人が勝手口から表へと運び出してくれました。
 ベッドを部屋の中ほどまで移動させ、ビニールシートが足りないところは、ゴミ袋を割いてベッドの回りに敷き、古新聞や引きちぎったカーテン、ある限りの不要のシャツなどその上に敷き詰めてから、舞衣ちゃんの上布団を剥ぎ取ってゴミ袋に詰め込むと、いよいよ舞衣ちゃん本人の洗濯です。
 バタバタと抵抗する舞衣ちゃんの拳骨に叩かれながら、容赦なく舞衣ちゃんを裸にしました。ベッドの上で、なにやら訳の分からない叫び声を挙げている舞衣ちゃんを丸裸にしたまま放っておき、汚れたパジャマやオムツを、2重にしたゴミ袋に詰めて表に出し、帰る手にバケツ1杯のお湯を運んでいると、ご主人もようやく私のやろうとしていることが分かったのか、バケツのお湯をドアの入り口まで運ぶなど、積極的に手伝い出してくれました。
 舞衣ちゃんの動かない下半身から上半身にかけて、タオルでお湯をかけるようにして洗いました。
 両足を持ち上げてのお尻や股間の洗浄は、暴れる上半身の動きで捻れ、私はしたたか汚水に濡れたベッドに倒れ込んだりもしました。舞衣ちゃんの身体から滴る汚物が、私の顔といわず身体といわず跳ね返り、まるで田舎の肥だめに落ちたような凄まじい臭いの中で奮闘しました。舞衣ちゃんの暴れる上半身も、当然汚物の洗礼を受けましたが、頓着はしませんでした。
 何度かの洗浄で乾き始めていた汚物も拭い取れました。
 やがて、上半身もお湯をかけるようにして洗い、丁寧に拭き取りながら首に至ったとき、私の腕はしたたか舞衣ちゃんの牙の餌食になりました。血を滴らせながらも、私は殊更無表情を装い、舞衣ちゃんの顔を拭き取ってからタオルを被せてヘッドロックで押さえ込み、首の下に洗面器を入れ、髪をざぶざぶと洗いました。
 介護で鍛えた私の力に、痩せて病み上がりの舞衣ちゃんが適うわけがありません。ホームレスのように縮れている髪を、お湯を替えては何度も洗いました。
 舞衣ちゃんの身体を裏返そうとしたとき、かすかに自分で動こうとしている気配を感じました。でも私は、喜ぶ余裕もなく、背中からお尻、股の部分にかけて何度目かの洗浄をしながら新しいバスタオルを敷き、拭き取っては敷きしていると、積み上げてあったバスタオルは見る見るうちになくなっていきました。<1回目終了>。私はこころの中で叫び、バスタオルで巻いた裸の舞衣ちゃんを抱き上げ、新聞紙を敷いた私のベッドに移して、取りあえず私の上布団で巻寿司にしておきました。

 汚水を吸ったマットレスの角を古新聞に乗せ、廊下を引きずって玄関から表へ。床に敷き詰めたビニールシートで、汚れた敷きパッドや新聞紙、ボロ切れを巻き揚げてゴミ袋にまとめ、ドアからベッドまで古新聞を敷いて通り道を作りました。この後始末は、比較的短時間で済みました。
 壁や床磨きは後回しにし、ベッドの木枠だけを磨いてアルコールで消毒した後弥生さんを呼び、「たしか納戸にパイプのデッキチェアがありましたね。1個浴槽の洗い場に入れておいてください。ご夫婦どちらかのマットレスと寝具を貸してください。それで舞衣ちゃんのベッドメークをしておいてください」と頼みました。
 ご主人が、直ぐに反応してくれました。


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