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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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序章-4

「そろそろゼビアご一行が港に着くから、港まで迎えに行っておいで。馬車は準備してある」

 怒るのも馬鹿らしくなったギルフォードは、ため息をつきつつキャラに言った。

「私が行っても?」

 嬉しそうに聞くキャラに、ギルフォードの横に居たラインハルトは苦笑して答える。

「早く皆に会いたいのだろう?城には3時に着けばいいから。頼むよ」

「はい!ありがとうございます」

 キャラはラインハルトに飛び付いて頬にキスをすると、準備をするため自室へと走って行った。
 ラインハルトはキスをされた頬に手をやり、笑顔でキャラを見送る。
 あの事件以来、初めてのスキンシップ……許される事ではないのだが、こうやって少しづつ昔に戻れたらいい……とラインハルトは考え、その気持ちがわかったギルフォードはラインハルトの肩を叩いた。

 ゼビアご一行が港に着くまでまだ少し時間があるので、アースは城下町を散策していた。
 街道に沿うように水路があり、街路樹が植えられている。
 その街路樹の間に露店が並んでいるので、賑わってはいるが混みあった感じがなく、人の動きもスムーズだ。
 反対側は宿屋や雑貨屋、八百屋などの建物、こちらは常にある店なので観光客用というわけではないが、店の前にテーブルや椅子を置いて休憩出来るようにしてある。
 そこで休憩した者が店の商品を物色できるというわけだ。

「あっ!!アース!!アースだろ?!」

 突然、魚屋の中から声をかけられ立ち止まる。
 ファンにこんな風に呼び止める知り合いは居ないはずだが……。

「俺おれ!昨日は儲けさせてくれてありがとな!!」

 振り向いて声の主を見ると、昨日10人抜きバトルにアースを誘った男だった。

「ああ、あんたか。大穴だったろ?」

「大穴も大穴!!まさか姫に勝てるとは思ってなかったぜ!!」

 男は店から出てくるとアースに何かを投げる。
 投げられた物を受け取ったアースは、それが昨日脱ぎ捨てた自分のジャケットだと気づいた。

「片付けてる爺さんに捨てられそうになってたから拾っておいた」

(あの爺ぃ……)

 その爺さんがまぎれもなくキアルリア姫の祖父だと言って、いったい誰が信じてくれるだろうか……アースは苦笑してジャケットの袖に腕を通す。

「ありがとな。助かったよ」

 一応、魔導師の紋章も入っているので無くしたら大変だった……まあ、忘れていたのだが……。

「でよ?あの後どうなった?」

 男はアースの肩を抱いて耳元でコソコソ聞く。
 あの後とはアースがキャラを連れ去った後。

「姫が出てきた時点でヤらせってわかったからな、ドラゴンで暫く飛んだら城に送ったよ」

 嘘では無い。


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