投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

ゼビア・ズ・ストーリーの最初へ ゼビア・ズ・ストーリー 211 ゼビア・ズ・ストーリー 213 ゼビア・ズ・ストーリーの最後へ

序章-20

「うるせぇ!!お前らまで面倒見きれねぇんだよ!!」

 情けないが事実。

 見えない敵からの攻撃は先が読めないうえに、方向もわからない。

「!!アース!!右!!」

 キャラの声に素早く右手を動かし結界を強化するが……

 間に合わない。

「がっ!!!」

「アースぅ!!!」

 白い刃がアースの肩に突き刺さり、更に何本かが顔や体をかすった。
 キャラの目の前でアースの右腕が肩口から吹っ飛ぶ。
 吹き上がる血……空中を舞う腕……全てがスローモーションのように見えた。
 ピートは咄嗟に手を伸ばして飛んできたアースの腕を掴む。
 グラリと体制を崩しながらも左手だけで結界を維持したアースの右目は……潰れていた。

「行け!!」

 血だらけになりながら叫んだアースの命令に、アビィは翼を打ち付け猛スピードで飛ぶ。

「アース!アース!!」

 腕を伸ばしたキャラに顔を向けたアースは、不敵な笑顔を見せた。

「すぐに行く」

 一言だけ言って残された左目で敵の方に向き直り、音にならない呪文を唱える。

「………!!!!」

 海が生きているようにグウッと持ち上がって巨大な壁を作った。

 大量の水しぶきを浴びたキャラの目に映ったのは……赤い筋を残しながら海に落ちる黒い物体だった。


ゼビア・ズ・ストーリーの最初へ ゼビア・ズ・ストーリー 211 ゼビア・ズ・ストーリー 213 ゼビア・ズ・ストーリーの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前