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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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序章-16

「?」

 何事かとデレクシスとイズミも振り返る。
 見るとファンの兵士がラインハルトに何やら耳打ちしていた。
 ラインハルトの表情が硬くなり、スッとゼビア国王に目配せする。
 ゼビア国王は少し頷くと庭に向かって叫んだ。

「おう!!お前ぇら!!仕事の時間だ!!酔いを覚ませ!!アース、キアルリア、上がって来い!!」

 ゼビア国王の声に一斉に表情を引き締めた一堂は、ドタバタと片付けを始め、アースはキャラを抱き上げて風を操り飛んでくる。
 テラスに来たアースはキャラを降ろすと、掠めるような口付けをしてゼビア国王にチラリと目を向ける。
 一緒に居たデレクシスとイズミに気づいたアースは、一瞬しまったという顔をするがすぐに表情を引き締めてキャラとともに広間へ向かった。
 その後ろ姿を見送りながらデレクシスはゼビア国王に聞く。

「あの2人は?」

「ああ、デキてる」

 あっさり認めたゼビア国王は、詳しくは2人に聞け、と自分も広間へ向かった。
 思わず顔を見合わせたデレクシスとイズミは、肩をすくめてゼビア国王に続く。

 広間ではラインハルトとファンの兵士を中心に、各国の王とその護衛隊長が集まっていた。

「北の海が凍っていると?」

「はっ!詳しい事はまだわかっておりませんが、北の方に出航していた船が確かに凍っていたと……」

 報告を聞いた各国の王達は顔を見合わせる。

「どう見ますか?」

 ラインハルトの問いかけに、サイラ国王が答えた。

「異常気象……ですかな?」

 もっともな意見に納得しかけた一堂に、片手を挙げたアースが口を挟む。

「結論を急ぐ前に、まずは現場に行ってみたいと思うんですけど?」

 王達の会話に割り込んだアースに視線が集まった。

「異常気象ならそれなりの対策を練りますが……このタイミングで異常気象ってのも……」

「どういう事かな?ゼビアの次期国王代理殿?」

 嫌味たっぷりに言ったカイザス国王に、アースのこめかみがピクッと動く。
 さりげなくキャラがアースの腕に触れて、気持ちを落ち着かせた。

「……もし、私が大陸制覇を目論む者だとしたら、主要国家が一ヶ所に集まっている今は絶好のチャンスと考えます」

 息を吐いたアースの意見に広間がざわつく。

「私の考えすぎなら良いですけどね……そんなわけで現場に行ってみたいんです」

「船で行くなら時間がかかるだろう?」

 自分所有の船を貸してもいいが、それでも時間がかかると言うラインハルトに、アースは後ろに控えているエンを親指で示した。


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