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フォックスハンティング
【その他 官能小説】

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ハンター-1

 由美は、隠れてる枯れ葉の堆積した窪みから這い出していた。
 「寝ちゃった……。死臭が、かすかに……」
パーカーの内ポケットから携帯を取り出した。
携帯は普通の携帯ではなく衛星を介するタイプだ。 
「由美でーす。やっぱり……みたい。応援よろしく。あと、普通の刑事犯も存在しますがそちらは、どうします? 確保して日本警察に引き渡してOKですか? 了解です。ここは犯罪者と変態の巣窟なんですよー。はい? ターゲットの殲滅と一般人の救出に被疑者の確保。ちゃんとわかってますよ。普通の人間にはなにもしませんよ。ちゃんと警察に任せます。それよりC国の了承は、
得られてますか? ならOKです。では、また連絡します」
由美は携帯をしまう。
ディ・バッグを背負い茨の茂みから抜け出して別荘のほうに歩き出そうとすると別荘のほうから3匹の犬を連れた雅人が現われた。 
「まさか、こんな近くいるとは、灯台下暗しとは、よく言ったもんだな」 
「間が悪いなー。今日子さんやリサさんはどうしました?」 
「とっくに捕まえて別荘でお楽しみ中さ。これからお前もつれてってやるぜ」 
「酷い」 
「由美、てめー、ウサギの格好は、どうした?」
雅人は猟銃を由美に向ける。 
「捨てたー」 
「鍵が掛かって取れないはずだぞ。それにその服は、どうした?」 
「あんな恥ずかしい格好、14歳の乙女が何時までもしてるわけないじゃないです!」 
「どうやって外した?」 
「これでベルト切った」
由美は腰のホルスターからナイフを抜いて見せた。 
「そんなもの何処に持ってた?」 
「前の日にこの近くに服と一緒に隠してました。おかげでディナーに遅刻しました。」 
「なんだと? そいう事か! とにかくそのナイフを捨てろ!」
由美はナイフをホルスターに戻した。 
「捨てろと言ってるんだ!言われた通りにしないと本当に撃つぞ!」急に3匹の犬達が、後ろを向いて、吠えだした。 
「へーっ。なかなか優秀なワンちゃん達……」
由美は、そう呟くとパーカーの下に隠されたショルダーホルスターから銃を抜いた。 
「なんだ、その玩具は?」 
「玩具に見える?」 
「何でもいいから、その玩具とさっきのナイフを捨てろ」 
「そんな悠長な状況じゃないんだけどとりあえず後ろを見たら? 危ないよ」 
「なんだ?それは? 子供が考えそうな手だな。その手にのるとでも思ってるのか?」
突然、後ろから誰かがぶつかって来て雅人は、その相手と一緒にそのまま前のめりにうつぶせに転んだ。
雅人は、ぶつかられた弾みで銃を落とす。 
「イッテーな。誰だ?ふざけてんのか?」
雅人は、ぶつかってきた相手を見て凍りついた。
そいつは知らない男だった。しかもその顔は、半分腐っており片目が落ちかけてる。 
「うぎゃー!なんだー?」
そいつは雅人の首筋に噛み付いてきた。 
「いってー!」


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