投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

キョウ王子の受難
【ファンタジー 官能小説】

キョウ王子の受難の最初へ キョウ王子の受難 0 キョウ王子の受難 2 キョウ王子の受難の最後へ

第一章〜女騎士と王子〜-1


とある王国の庭園。
ーキイィン!
互いに剣を交えあう一組の男女が長閑な庭園に似つかわしくない金属がぶつかり合う特有の音が響かせる。
数合、刃を交え距離を取るためお互いに後ろへ跳び去ると一人が構えを解く。
「ふぅ、一休みにしませんか?王子」
休憩を取る事を提案したのは褐色肌に腰に届かんばかりの長さの銀髪に先端が尖った耳が特徴のエルフ族の女性だった。
「そうだな」
短く素っ気ない態度で答えたのは王子と呼ばれた男性としてはやや長めの髪を額当てで止めた目つきの鋭い青年である。
二人は庭園に用意された丸テーブルに腰掛けると女エルフがティーカップへ紅茶を注ぐ。
「王子はお強くなられましたね、もう私ではお相手にならなくなってしまいました」
女エルフはその事が嬉しいのかにこやかに微笑んで紅茶の入ったティーカップを対面に座る王子と呼ぶ男性へ差し出す。
「いや、レイナには何時も付き合って貰って悪いと思ってる」
照れたように頭を掻きながらぶっきらぼうな態度で遠回しに感謝を口にする青年、彼の名はキョウ・エンブレラ。エンブレラ王国の王位継承者であり正に王国の次代を担う王子なのである。
対面に座る女エルフはレイナ、王国騎士団に名を連ねる騎士でキョウとは年齢も近い事から彼の鍛練相手に呼ばれる事も多い。
「いよいよ明日から洗礼の儀ですね」
レイナが口にした洗礼の儀とは王国に伝わる成人の儀式である。王位継承者が供を一人決め一年の間王国から離れ諸国を放浪し見聞を広めて歩く事を目的とした旅となる。
「ああ、明日レオに声を掛け連れて発つつもりだ」
レオとはキョウの親友ともいえる騎士団の一人だった。
「そうですか‥‥」
その寂しげな呟きを零したきり俯いたままのレイナに対しどうしたものかと気まずい沈黙に耐えかね紅茶を口にするキョウ。
普段であれば彼女がこのようにして黙っている事などなくキョウが喋れば楽しげに耳を傾け話題が切れれば自ら口を開きキョウを飽きさせる事はないのであるが今日の彼女は違った。
違うと言えば今日の彼女は着ている物さえ普段とは違っていた。普段の鍛練には身体を覆う鍛練用の胴丸を身に着けるのだが何故か今日に限り彼女は騎士団の女性騎士に授けられる正式な鎧姿でキョウを鍛練に誘ったのである。
王国の女性騎士用の鎧は下着のような動きやすさを重視したものとなっており露出する部分の方が多い位なのだが魔術の印が刻まれた鎧は露出した肌を如何なる攻撃からも守ってくれるのだが‥。
(う‥‥‥)
そんな事を考えていたせいか鍛練中レイナの剣撃に合わせて揺れていた豊かな乳房やむっちりとした太ももを思い出してしまいキョウのシンボルはズボンの中で下着を押し上げる程に自己主張してしまう。


キョウ王子の受難の最初へ キョウ王子の受難 0 キョウ王子の受難 2 キョウ王子の受難の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前