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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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別離の間〜Side:F〜-6

「キアルリア!待っていたよ」

 会場が一番良く見える主役席に座っていたギルフォードが嬉しそうに振り向いた。


 そして、横に居るのは……美しい花嫁……略式の白いドレスに、ふわふわウェーブの赤毛が肩のあたりで揺れており、その髪には小さな白
い可愛い花がちりばめられている。
 振り向いた蒼い瞳はキャラを見つけると、申し訳なさそうに曇った。

「姫さま……」

 花嫁の口から出た声は『鈴を転がすような』という表現がぴったりくる可愛い声。
 同じ女性なのに何もかもが可愛いらしくてクラクラするぐらいだ。

「ステラ義姉さん、気にしないで。それと、姫さまはやめて」

 キャラは笑って花嫁ステラの横に座るとグロウを異世界へ戻して背筋を伸ばす。

「さぁ、茶番劇を始めましょう」

 ファンファーレが鳴り響き、イベントが開催された。


 ファン側が描いたシナリオはこうだ。

 最初は普通に10人抜きバトルをやり、9人まで勝ち抜いた猛者がいたら……キャラが飛び入り参加する。
 姫君の飛び入り参加など前代未聞なので盛り上がる事間違いなし。
 姫とはいえキャラに格闘技で勝てる強者などめったに居ないし、負けたとしても「花嫁よりも私にして」などと、誘惑して全力でステラを守るつもりだ。

 ルールは簡単なもので武器は木刀か棍棒。
 相手が参ったと言うか戦闘不能になれば勝ち。

 しかし、10人抜きともなるとやはり難しいようだ。
 なんといってもスタミナが続かない。
 自分は連戦しているのに相手はベストコンディションで挑んでくるのだ……10人も勝ち続けられるわけがない。
 こりゃ出番は無いかもな、とキャラが思い始めた頃、5人を短時間で倒した男が現れた。
 フードをかぶっていて顔は良くわからないが、その脚さばき、木刀の使い方、何よりフード付きの黒いジャケットの袖に刻まれている魔導師の称号。

「あいつ……」

 男が誰だかわかったキャラのつぶやきは、男が9人目を倒した事による大歓声に埋もれた。

『ついに9人目が倒れたあ!!さあ!10人目に挑戦するのは誰だあ!!』

 司会者が拡声器を使って盛り上げる。


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