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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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別離の間〜Side:Z〜 -4

「俺の爺さんは元魔具職人だし、魔獣だっつうのも別にいっだろ」

 血統を重んじる程歴史は深くないし、アホな王族より優秀な魔獣の方が国のためになる。

「他に候補者は?」

 アースの質問に部屋中が静まりかえる。

「……断られたんですね?」

 次期国王代理などという訳のわからない中途半端な地位に好きこのんでなる人物など居ない……。

「……つうか、進んでなりたがる奴は信用出来ねぇんだよ」

 アースなら国王になりたいから跡継ぎを暗殺するなど馬鹿げた事は絶対しないし、騎士団として国中を走り回っていたので国民の信頼もある……はず。
 国王は立ち上がるとアースの肩に腕を回してぐるりと後ろを向いた。

(頼むよ〜次期国王代理が決まんねぇと適当な人物と政略結婚させられんだよ〜)

 コソコソと耳打ちしてくる国王はかなり深刻な顔をしている。

(知るかよ。だいたいそんな面倒くせぇ役職俺だってやりたかねぇッスよ)

(中途半端っつうけど一応、国のナンバー2だぜ?これならキャラに正々堂々と求婚できっぞ?)

「やる」

 国王の言葉にアースは背筋を伸ばして即答した。

「んじゃ、決定♪他の奴らも文句はねえな?」

 国王が部屋を見渡すとベルリアが立ち上がる。

「反対はしないけど、アースは城に勤めた事がないから決まり事とかマナーを知らないよ?徹底的に仕込まないといけないんじゃないかな?」

「あと舞踏会とか出るだろうからダンスも必要ね」

 ベルリアに続いてリンが発言した。
 そうなるとあれもこれもと、やらなければならない事が沢山出てきた。

「……騎士団の仕事しながらこれだけ習得しろってか?」

  アースは書き出されたリストを見てうんざりする。

「その言葉使いもダメよ。どっかのお姫様ぐらい完璧にオン、オフを使い分けなきゃ」

 リンの言葉にアースは軽く笑ってから大きく伸びて答えた。

「おっけ〜……驚かせてやりますか!!」


 それからは騎士団の仕事が終わると城で特訓の毎日。

「足が逆!!」

「いって!」

 リンに脛を蹴られたアースは飛び上がって叫んだ。

「ったく……なんでダンスだけ出来ないのよ!!」

 手を腰に当てて怒鳴り付けるリンに、アースは脛を擦りながら困った顔をする。

「なんでかなぁ……」

 決まり事も全て頭に入ってるし、マナーも習得したのにダンスだけがどうにも上手くいかない。

「恥かくのはアンタだけじゃないのよ?!」

 ダンスはペアで踊るもの……ある程度はフォロー出来るが転ばれたりしたら一蓮托生だ。


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