それぞれの行き着く場所-5
「……気持ちイイんだろ?……ますます濡れてきたぜ」
「あっ……あぁっ……あぁっ!」
指のリズムに合わせて、膣を中心に下半身全体が痺れるように疼き出し、自然と腰が持ち上がってしまう。
ぶしゅっぶしゅっとはしたない音を立てて愛液が飛び散る。
私は………
ただのメス………。
そう……
ただのメスだ………。
「ハァ……ハァ……お前坂田会のペットになれよ……そうすりゃ毎晩みんなで可愛がってやるぜ!」
想像以上のあいりの反応に、坂田はかなり興奮しているように見えた。
醜い顔がますます醜く崩れ、目付きが何かにとりつかれたようにギラギラと輝いている。
「どうだ?……お前みたいな淫乱はもう普通じゃ無理だって」
「あぁ……そ……そんな……」
「三田村とヤりてぇんだろ?な?」
「……わ…私は………」
「あいりちゃんなら……三田村を虜に出来るぜ」
「……う…ううっ……あぁっ」
「あいりちゃんが川瀬に教わったことを、今度はあいりちゃんが三田村に教えてやるんだよ……俺たちも協力してやるからさ……言ってる意味わかるだろ?」
「ああっ……わ…私……」
「だからなれよっ……坂田会のペットに……ホラ言ってみな!……私を坂田会のペットにしてくださいってな!」
「あ……あぁっ……私を…さ…坂田会の……」
そこまで言いかけた時、坂田の胸ポケットの中の携帯電話の着信音がけたたましく鳴った。
「……んだよっ……これからって時に……」
坂田はあいりの身体から乱暴に指を抜き取ると、愛液で汚れた手で無造作に電話を開いた。
「はい坂田―――何だよ?……クレーム?………チッ……また例の客か………すぐ行くからとりあえず繋いどけ!」
坂田はしぶしぶあいりの身体を解放すると、名残惜しそうに立ち上がった。
「――日が決まったら、すぐ連絡するからな」
有無を言わさぬ口調でそう言い捨てると、坂田は資材庫を出て行った。
坂田会――――。
これほどまでセックスに依存する肉体になってしまった自分がたどり着く場所は、そこしかないのかもしれない………。
本当に三田村と交わることが出来るのならば、他の男たちにおもちゃにされても構わないとすら思える。
どうせもう汚れてしまった身体のだから―――。
たくさんの男たちのなぶりものになる自分をぼんやりと想像しながら、あいりは再び自らの股間へと指を這わせ始めた。
「……っ……あぁん……」
すぐに意識が混濁して、ずるずると快楽の淵に引きずりこまれていく。
お願い………
もっと……もっと虐めて………。
私のカラダを――――。
遥か遠くで、閉店を告げる館内アナウンスが流れていた。