性奴隷-4
「……お願い……イ…イかせて下さい……」
理可は弱々しい声で哀願する。
キャリアを積むほどに誰にも見せられなくなった弱さ。
だが川瀬にだけは存分にその全てをさらけ出せるような気がした。
「もうイくのか…他愛ないな……」
川瀬はつまらなさそうに鼻で笑うと、充血してそそり立った理可の陰核を親指で軽くまさぐった。
「あっ…あああっ!」
理可の身体が大きくのけ反る。
的確すぎる無駄のない指使い。
女性自身よりも女性を知り尽くしたような愛撫。
この人にはどうしてこんなことができるのだろうか――――。
「あっ……あああっ!……イくうっ……!」
ぎゅっと閉じたまぶたの裏に花火のようなまばゆい閃光が飛び散り、全身がわななくほどの衝撃が理可を貫いた。
思いのほか強烈だったアクメの余韻で、理可の陰部はぴくりぴくりと軽い痙攣を起こしている。
しかしその余韻に浸る隙すら与えずに、川瀬は理可の髪を鷲づかみにした。
「……欲しいか……」
氷のような冷たい眼差し。
だがその眼差しこそが理可の劣情を熱く燃え上がらせる。
「……ほ…欲しいです……」
「……欲しいなら……俺をその気にさせてみろ……」
川瀬は理可を床にひざまづかせると、スラックスのベルトを緩めた。
トランクスを押し上げている川瀬の男根は先刻より少しだけ硬さを増し、その凶器のような雁首をゆっくりともたげつつある。
「……く…口で…させて下さい…」
理可は肉茎の先端を下着ごと口に含むと、全体にたっぷりと唾液をまぶしながら熱い息を吐きかけた。
唾液で湿っていく下着の中でむくむくと硬く膨らんでいく川瀬自身。
ぴくりとも動かない川瀬の冷たい表情に反して、下半身だけは理可の愛撫に反応を見せてくれるのがたまらなく愛おしい。
「……あぁ…主任っ……」
理可は我慢が出来なくなり、川瀬のトランクスをずるりと引きずり下ろした。
迫力に満ちた赤黒い肉幹が弾かれたように飛び出し、理可を挑発するように上下に揺れている。
微かに汗とアンモニアの臭いのするその男根を、理可は何のためらいもなく口に含んだ。
全体を唇で撫で回すように喉の奥まで数回頬張った後は、幹裏の筋を中心に表面を丁寧に舐めていく。
口から溢れた唾液がキラキラと糸を引きながら床にしたたり落ちた。
舌先に加える力を絶妙にコントロールしながら、血管の浮き出た欲棒を付け根から先端に向かって舐め上げると、川瀬の口から初めて低い呻きが漏れた。
自分の愛撫が、わずかでも川瀬に快感を与えたことがたまらなく嬉しい。
理可はぬるつき始めた鈴口を舌先で小刻みに刺激しながら、上目使いに川瀬の表情をうかがった。
「……上手くなったな……」
嘲るようにつぶやきながらも、理可の舌技に吐息を漏らす川瀬。
その悩ましい表情が理可の胸に新たな欲情の炎を注ぎ込む。
理可はペニス全体をしっかりとくわえ、顔全体を前後に動かしながら激しいストロークを開始した。
エラの張った亀頭部分を唇で引っ掛けるように強く挟んで刺激しながら、両手で剛直の根元と陰嚢を激しく攻めたてる。
溢れ出す唾液をズルズルと吸い上げるたびに、川瀬の肉竿が理可の口の中で硬さと太さをどんどん増していく。
突然、さっきフロアで見た藤本あいりの笑顔が理可の頭をかすめた。
『……ムカつく…あの女……』
理可の愛撫が急激に激しさを増す。いつになく情熱的な理可の口淫に、川瀬の快感も一気に高まっていった。