明子と朱美の会話-5
朱美 「私も微笑み返したの、感じが良い少年でね」
明子 「良いなあ、少年が人妻に魅了されたのかしらねぇ」
朱美 「どうかな、それでその子、星が好きなのですか?珍しいですねって聞くの」
明子 「そう来るのね」
朱美 「小さい頃から好きだったのって、その子・・いいですね素敵ですって」
明子 「わぁ、きたわねえ」
朱美 「うちの母なんて、こういうの全然興味ないし、話が合わないしって」
明子 「その子の気持ち分かる気がする、うちもそうだし」
朱美 「もう少しお話ししようと思ったけど、静かにしないと迷惑が掛かるので」
明子 「うんうん」
朱美 「もうすぐお昼だから、どこかで食べない?君にもっと星のこと聞きたいって」
明子 「やるわねぇ、朱美さん」
朱美 「いや、そういうつもりじゃなかったの、知りたいし、勿論・・星の事よ」
朱美は何を思いだしたのか、頬が赤くなってきた。
思い出して、興奮してきたのかもしれない。
明子 「分かってるわよ、それからどうしたの?」
朱美 「近くの食堂で軽く食べながらいろんなお話ししていて、わたしぐっときたのね」
明子 「きたきた、中年女性の心が騒いできたのかな、うふふ」
朱美 「どうかなぁ、私ねその子の眼が綺麗でね、純真で、このままにしたくなかったの」
明子 「わかるなあ、私も同じ気持ちになるかも、それで?」
朱美 「星の話から、色んなお話しになってね、彼も私を気に入ってくれて」
明子 「ふんふん・・」
朱美 「君、彼女いないの?って聞いたの」
明子 「いよいよ核心に入ってきたわね」
明子は目を見開いて輝かせている。
朱美 「彼は、(そんな人いません)って、寂しく笑うのね、その笑い顔がチャーミングで」
明子 「まぁ・・」
朱美 「私、少し冗談のつもりで言ったの(こんなおばさんでも良いっの)って?」
明子 「す、すごい」
朱美 「少年はじっと私の眼を見つめて、黙って頷いたわ、そして言ったの」
明子 「あぁ、すごい・・ドラマみたい」
朱美 「(僕、まだ女の人知らないんです、それでも良いですか?)って」
明子 「す、すごいわ」
朱美 「私は(もちろん良いわよ、私が教えて上げる)って言ったら・・・」
明子 「あぁ、そうしたら?」