明子と朱美の会話-4
明子は思わず、目をこらして身体を乗り出していた。
朱美 「自分の子供くらいなのね」
明子 「ひぇ〜!それってまずいでしょ、でも子供って?」
朱美 「子供って、その子は大学生って言ってるわ」
明子 「はぁぁ、そうなんだ、私もその位の男の子がいるけど、凄いじゃない」
朱美 「うふふ、そうなの、今その子と楽しんでるわ」
明子 「楽しむって?セックスのこと?」
朱美 「勿論そうなの、うふふ」
明子 「それでどこで知りあった子なのよ?」
朱美 「まあちょっとしたことでね、うふふ・・」
明子 「ふ〜ん、そうなんだ」
明子は朱美がその核心を言わないので歯痒い、
人にはそれぞれ事情があるからね、と納得する。
(いずれ分かってくるでしょ、朱美さんが言わないわけ無いし・・)
朱美 「じつは、その子ね、始めは女をあまり知らなかったのよ」
明子 「へぇ、いまどき、そんな若い子がいるんだ?」
朱美 「そうよ、結構ねぇ、こういう時代だし、草食系の男子って多いのよね」
明子 「なるほどね、じゃあその子に朱美さんが教えたの?」
朱美 「まあ、そう言うことになるわね」
明子 「ひぇぇ・・でもそんな童貞みたいな子、朱美さん好きだっけ?」
朱美 「最近ね、自分で若い子を育てるのが楽しみになってきたのよ、それにね」
明子 「うん?」
朱美 「始めから、その子を食べちゃおうとは思っていなかったの、流れでね」
明子 「そうなんだ、それで?」
朱美 「私って、実は昔からお星さまが好きだったのね、小さい頃から」
明子 「そうなんだ、始めて聞いたわ、でもロマンチックね」
朱美 「図鑑ももっているんだけど、もう古いし、それで新星を調べようと思ってね」
明子 「そうなんだ、へえ」
朱美 「いまブームなのよね、天体って・・」
明子 「うんうん、そうなんだ」
朱美 「近くに大きな図書館がないので、一駅先の図書館へ行って調べようとしたの」
明子 「へぇ、勉強熱心ねえ、そんな趣味有るなんて知らなかったなぁ」
明子は、頬杖を着いて、熱心に話を聞いている。
朱美 「それでね、天文関係の書籍棚に行って、素敵な星座の写真集を見つけたの」
明子 「そうしたら?」
朱美 「机に座って星の写真を見ていたら、前に座っていた学生さんが私を見ているの」
明子 「来たわねぇ、その子なんでしょ」
朱美 「まあ、そういうことになるかな、その子がねニコニコして私を見てるの」
明子 「女はそういうの弱いからねぇ」
朱美 「さすが、分かっていらっしゃる」
ここで、二人は顔を見合わせ笑った。