こんな人-1
ああ、なんて美しいんだろう・・
その長い睫も、澄んだ瞳も、つるりとした肌も、全部全部、僕の物だっ!僕は動き回っていろいろな角度から君を見る・・・どこから見ても美しいな、綺麗だよ、とても。
君を見るほどに、どうしても浮かび上がる疑問がある。
僕は、近くに座る太った年増の女をちろりと見た。・・・君はもしかしたら養子じゃないのかい?全然似ていないもの・・それに、名前だってとても安易だろう?
でも、そんなことはどうだっていいことだ・・
そう、どうだって。
そんなことより君をもっと見ていたい。
そう、笑おう・・
どんなときも笑おうよ・・僕達は一つだよ・・僕が笑えば君も笑う。
一生一緒にいるんだ・・離れることなんてない・・僕が死なない限り・・・・
「太郎!!いい加減鏡見るのやめてお風呂入っちゃいなさい!!」
そう・・
どんなときも、どんなときも、笑って・・・?