第四章「行為」-3
俺は先走りで濡れるシノブの先っぽを軽く舐めると、一気に奥まで飲み込んだ。
「んはぁっ! せ、先生……!」
自分でも驚いたが、男のモノを咥えるのに俺はなんの躊躇も無かった。
自分に男色の気があるとは、やはり思わない。ただ、目の前の少年が愛おしくて、白く華奢な身体を思うままに貪りたかったのだ。
女の柔らかい身体を愉しむのとは違う。相手の身体に自分の肉棒を突き入れる感覚とも違う。
少年の唇を奪い、指先を舐め、お尻から腿を撫で回し、肉棒を口に含む。その度に幼い身体が震える様を見て、俺は不思議な恍惚感に包まれた。シノブの悶える様を見るために、足指ですら舐めまわすことに躊躇いは無かった。
「せ、先生……」
シノブを咥えながら、俺は片手の指先で両脇から摘むように根元を刺激した。恥骨に近い付け根の辺りをやわやわと揉むと、腹に響くような重い快感が伝わるのだ。人によってはこの刺激で、上下に擦るよりも早く果ててしまうことがある、と、以前付き合っていた風俗嬢に教えてもらったことがある。まさか、自分で実践することになるとは思わなかった。
「んん、はぁふ……」
シノブは軽く目を閉じ、自分の指先に歯を立てた。
その仕草がひどくいやらしく見えて、俺は自分の息子が大きくなるのを抑えられなかった。快感に打ち震えるシノブを見上げながら、同時にもう片方の手で袋を刺激した。
先端と、根元と、袋。同じ男であるだけに、それがどんな快感をもたらすのかがよく分かる。教え子の反応に気を良くした俺は、舌先で敏感な鈴口やエラの部分を強めに刺激した。
「だ、ダメ……。先生! 出ちゃうよ!」
だが、俺はシノブの責めを止めなかった。それどころか、ここが最後とばかりに舌と両手を使って少年の淫らな部分を刺激し続けた。
「あっあっあっ……、ダメ……、んああっ!」
俺の口の中で、ビクビクと脈打つ少年の精が吐き出された。思ったより量が少ない。イケるかな?と考えつつ、俺はそれを飲み込んだ。
「……先生、もしかして飲んじゃったの?」
「む……。むっはーっ! 勢いでお前のを飲んだけど、喉がイガイガする」
「先生、ほら、お茶!」
「サンキュー」
シノブから麦茶を受け取った俺は、グラスを傾けて一気に飲み干した。
「……お粗末さまです、先生」
「ぶはっ」
「はい、ティッシュ」
「すまん。……お前さん、やっぱり面白いわ。でもって可愛いな」
俺はシノブの腰を抱いて引き寄せた。そして、教え子と見つめあうと、もう一度唇を重ねた。お互いの舌を絡ませ、吸い付き合う。
シノブの携帯に、母親が帰宅の知らせをメールで送ってくるまで、俺は教え子の少年とのキスを楽しみ続けた。