記憶-2
「?…!っんあっ!いやぁっああぁぁあっ」
何をするのかと思えば、いきなりそこを舐めあげられた。
指とは違うかなり気持ちいい刺激にもう何も考えられなくなる。
なぜとかどうしてなど、もうどうでもいい。
ただ、この快感に身を投げ出したい。
「ああっんぅ……兄上ぇ……もっ…だめ……あっんあっ」
兄は舌を差し込んで中をほぐすように掻き回す。
「あっいやぁ……き…もち…い……あうんっ」
思わず出た言葉に、兄がくすりと笑うのが聞こえたが、どうでもいい……やめないで……もっとしてほしい。
「しょうがない子だな……」
兄は呟くとずり上がってきて頬にキスを落とす。
「初めては痛いらしいから……ゆっくりいくよ」
そう言って固く猛ったモノに蜜を絡めるように擦り付け、ゆっくりと侵入してきた。
「あ……うぅ……」
「力を…っ…抜け」
そんな事言われても無理だ……そんな所に何かを入れた事などないのだから力が入ってしまうのは仕方がないと思う。
「……一気にいくぞ」
どうにも進まず痺れをきらした兄が少し腰を引いたあと、一気に挿入した。
ミシッ
「ひぐぅっ!」
躯の中心から嫌な音がして、裂けるような痛みに躯が反る。
「っはっ……さすがにキツいな……」
「うっ……ぁ…」
兄は動かずに流れ出た涙を唇で拭い、頭を撫でている。
こんな事をしておいてなぜ優しくするのか訳がわからない。
「そろそろ動いても大丈夫そうか?」
「あ……はい……大丈夫…です」
兄に聞かれてつい素直に返事をしてしまった。
中に馴染ませるように動いた後、抜き差しをするような動きに変わる。
「あ…うぅ……あぁっ…い……あっ……」
痛みが少しずつ引いていき、変わりになんとも言えない気持ち良さがジワジワと湧き上がってきた。
「あうっ!んあっ……あっあぁ…あんっ……」
声の感じで兄にもわかったのか、動きが激しくなってくる。
ズチャ二チャ
はしたない音と、兄の荒い息遣いだけが聞こえる。
自分の喘ぎ声の方がはるかに大きいハズなのに、不思議とそれは聞こえなかった。
「い……やぁっ!だめぇっ兄上っ……イくぅ……」
「私もだ……」
「っああっああぁぁああ!!」
「ぐぅ……」
目の前が白くなり、躯がどこかに飛ばされたような、落ちるような不思議な感覚がする。
しかし、中に注がれていく熱いものを感じた瞬間、霞んでいく意識の片隅で悲鳴があがった。