月の光-3
頭を切り替え、会議室に向かう。
書類の確認。
枚数チェック。
椅子と机の配置確認。
20時。
デスクに戻ると、夕方から見てない携帯が光っている事に気づく。
メールが1通。
大輔くんだ。
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Re:
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おでん食べたくねー?
土鍋ある?
仕事終わったら連絡くれ。
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18時30分かぁ。
さすがに遅くなりすぎたかな?
とりあえず、今メールを確認したこと、終わったことを伝える。
パソコンを落とし、片付けを始める。
オフィスを出る準備をしていると、同期の十時くんが入ってきた。
「お、冴木お疲れ!あがり?」
「お疲れー。月曜日の準備も終わったしね。」
「そっか。月曜かぁ。うまくいくといいな!企画通ったら、俺もそのメンバー入るらしいから!頼むぜー!」
「緊張させないで!もちろん頑張るけど。」
「冴木、飲みに行く?俺ももう上がるから。」
十時くんがデスクを片付けながら私を見てくる。
「いや、ごめん。先約があるから。」
なんとなく大輔くんは待ってる気がして…
わからないけど、つい断ってしまった。
「あれ?別れたんじゃなかったんだ?管理部の女子が言ってたよ?」
びっくりした顔で十時くんが聞いて来る。
また噂か…
まぁ、当たってるんだけど。
「うん、別れた。でも今日は友達と先約がね。」
「ふーん。ま、俺も彼女と2カ月前に別れたし。」
十時くんの彼女って、えらい可愛い娘って理恵が言ってたっけ?
「そうなんだ。ま、十時くんならすぐ彼女見つかるんじゃない?」
「俺って可哀想だろ?じゃあさ、冴木。俺と付き合わない?」
十時くんの言葉に手が止まる。
何故か大輔くんを思い出した。