男と女の愛の告白(3)-4
顔は美人ではないけれど、体はすこしばかり自信がありました。
私は中学生の時から大きくなり始めた乳房が、はじめは嫌でした。
恥ずかしくて、みんながみてるようで。
あの日・・・貴方は熱い眼差しで、そんな私の体を見ていました。
私はズボンの、あのあたりが膨らんでるのがわかったのです。
貴方が私の身体をみて、興奮していたことを。
(あぁ、すごいわ、あきひとさんのシンボル・・・)
その姿で、貴方の澄んだ瞳で見られると、
体がぶるぶる震えるような気持ちになるのです。
食い入るようにみる眼が熱く、私の子宮に刺さるような目眩さえ感じるのです。
「なつみ、綺麗だよ、凄く!きみは最高に美しい、チャーミングだ」
「うれしい・・」
「なつみ、いいかな、お願いがあるんだけれど?」
「なにかしら?」
「いまのなつみのその綺麗な体を残しておきたい・・
ここにカメラがあるから写しておきたいんだ、君を・・」
私は、恥ずかしいけれど嬉しかったのです。
私のどこかでそう感じていた自分がいましたから。
「写真?ええ、いいけれど、でも・・・」
「でも?、でもなに?」
「その写真は、あきひとさんだけで、人に絶対見せないと約束してくれるのなら・・」
「わかった、男の約束をする、信じてくれ」
「そこまで、いうのならいいわ」
本当はそれを聞かなくても、写して欲しかったのです、
恋する私は、好きとおもう貴方の前で白い裸身をさらけ出していたのです。
小さな部屋の中では、にわか仕立てのカメラマンとヌードモデルがいました。
私は、雑誌などでみるポーズをぎこちなくしました、
腕を組んだり、手を髪の後ろで掻き上げて少し顎を引いたりとか・・
私は段々とその気になっていました。
貴方が押すシャッターの音と貴方が言う
「好きだよ」
「可愛いね」
「そうそう、もっと足を上げてごらん・・」
などと、私を夢中にさせる貴方の言葉が心地よく、
私の胸の中で響きます。
その度に私は体が紅潮してきて、知らずに濡れていました。
貴方の燃えるようなその眼を感じながら。
舐めるようなその素敵な眼でみられて、
いつしか、貴方は私に卑わいなポーズを要求してきました。
そしてあんなポーズも恥ずかしい・・
裸の私は、テーブルのうえに座り、両足を開いていました、大胆にも。
今思い出すと、顔から火が出るほど恥ずかしいのです。
貴方の住むそのお部屋は、私にとって、お城の中の素敵なお部屋でした。
綺麗に整理されて、貴方のお部屋らしく・・
私の白い裸身には明るい光があたって輝いていました。
裸になった私は、貴方に見られ身体の芯から貫かれるような激しく、
熱い何かを感じていました。
普段はこんなに目立たない私が、その日なぜか違っていたのです。
自分でも不思議なのです。
これが女の生理なのでしょう。
なにかが乗り移ったような自分を、そんな自分がなぜか恐いけれど好きでした。
普段は男の人と話すのさえ一歩引いてるのに、その日は凄い変わりかたなのです。
これが恋する女の本当の姿なのでしょうか。