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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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金色の双眸-26

「アース」

「……わかった!国王に謝りに行きますよ」

 ベルリアには逆らえない。

「その言葉!忘れるでないぞ!」

 ドカドカと去っていくスオウを見ながらベルリアは呟く。

「大人になったねぇ、アース君」

「うっせぇよ」

 アースは吐き捨てると踵を返して歩いていく。

「キャラの様子見てくる」


 リンは峠をこしたが、意識は今だ戻らない。
 キャラもダメージが思った以上に大きく、入院している。

 アースはキャラの病室に入ると、ベットの端に腰掛ける。
 スヤスヤと寝ているキャラは、首に包帯を巻かれており、痛々しい姿だ。

「ん……」

 人の気配にキャラが身じろぎして目を開けた。

「わりぃ、起こしたか?」

 アースの姿を認めたキャラは、輝くような笑顔を見せる。

「体の調子はどうだ?」

 アースはキャラの頭を撫でながら聞く。

「薬抜いてもらったし、傷も痛くない。……ただ……」

 言いよどむキャラにアースは片眉をあげる。

「ただ?」

 キャラは布団を持ち上げて顔を半分隠しながら物凄く小さな声で呟く。

「……シたい……」

「はあぁ?」

 いきなり何を言い出すのかと思ったら……

「〜〜だって……」

 薬で無理矢理イかされ続けるのは、欲求不満が溜まるだけだった。
 とにかくぬくもりが欲しくなるのだ。
 平たく言えば挿れて欲しい。
 ぶっちゃけ、あの男に犯されてるので、挿入はあったにはあったのだが、全身全霊をかけて拒否ってたので感じる余裕は無かった。
 アンタもあの薬を試してみればいい、とキャラは真っ赤になる。

「……俺も久しぶりだからなぁ……わりぃけど早いぞ?」

 喉を鳴らして笑うアースは、そそくさと服を脱いでキャラのベットに潜り込んだ。
 布団の中で見つめあった2人は、クスリと笑うと久しぶりの口付けを交わす。


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