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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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金色の双眸-13

「仕事に支障が出ない程度にしておけよ」

「まだ出してねぇじゃねぇか」

「時間の問題だけどねぇ〜」

『キュア』

 アビィにまで同意されたアースは、不機嫌な顔になったが……いい機会だ、とちょっと気になっていた事を2人に聞いてみる。

「……なぁ、男でも構わないって思ったってのは、やっぱ変か?」

 いきなりの質問に2人は怪訝な表情になる。

「……困るよ、アース。僕にそっちの趣味は無いんだけど……」

「儂もないぞ」

「俺にもねぇよ」

 そうじゃなくて、とアースはキャラとの出会いを詳しく話す。
 始め男だと思ったにもかかわらずキスした事などを聞いてエンは呆れる。

「……どっからどう見ても女の子じゃん?」

「あん時は外套着てて体型がわかんなかったんだよ」

 言葉使いで男だと思い込んでいたのもあるし。

「性別など関係無く、キャラ殿自身に惚れたということだろう?別におかしくはないがな」

 スオウが当然のように答えたので、変じゃないのか、と少し安心する。

「まあねぇ……でも、アースが女の子の事で相談ってのも初めてだけど、自分から告白ってのも初めて聞いたなぁ〜…もしかして、初恋?」

 リンの事は事情もあったし別問題として……

「初恋…ねぇ……」

 そんな甘っちょろいもんじゃ無い。
 出来る事なら誰の目にも晒さず、触れさせず、自分だけの物にし、どこかに隠して1日中抱いていたいくらいだ。

「お主……それ実行したらただの変態だぞ……」

 スオウの突っ込みに、アースは頭を机にゴンと落とした。

「……だよな……」

 もし、実行したとしたら、キャラはキャラじゃなくなるだろう。

「うわ……俺最悪……」

 客観的に見たらかなりヤバい……アースは頭を抱えて益々落ち込む。
 そんなアースを見た2人は顔を見合わせて苦笑いする。

「まあ……でもさ〜そうやって落ち込むって事は、そうなる事を望んでないって事じゃん?」

 エンはアースの顔を覗き込んで続ける。

「でしょ?」

 アースはエンに顔を向けた。
 間延びした喋り方に童顔で分かり難いが、これでもアースより年上だ。


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