橙色の瞬き-1
空に夜の戸張が降りた頃、ここ、花街には賑わいが訪れる。
朱色に塗られた格子の向こうのほのかな行灯の灯りに照らされて、まだうら若い女達が白粉を、紅を塗り、きらびやかな打ち掛けを羽織って、男達の舐め回すような視線に、艶やかな視線を返しながらひしめき合うように座していた。
「あ…っん…はっ…」
と、通りから女達を値踏みしていた男達の耳に、微かに届いた甘い喘ぎ。
それに弾かれるように暖簾をくぐった男達が目にしたのは、テーブルの上、藤色の打ち掛けを両の肩から滑り落とし、その白い白磁の肩と、まだ小さく柔らかそうな乳房をさらした美しい少女の姿だった。
少女は小太りの中年の男の膝の上に乗せられて、まだ結えるほどの長さがないらしい濡れ羽色の黒髪を肩の上で揺らし、切れ長の瞳を細め、紅をひいた唇をうすらと開いて、そこから、熱い吐息を紡いでいる。
と、少女の背後から男の短く太い手が伸びて、少女の白い乳房をぎゅうと強く揉みしだいた。
「いた…っ!!」
男は悲鳴を上げた少女の脚を反対側の手で押し開く。
「いや…っ!」
「嫌じゃねーだろ小桜。しっかり大事なお道具見てもらうんだよ!」
「だってこんなに大勢の前で…」
小桜と呼ばれた少女が目を開いて辺りを見渡せば、舌舐めずりをしながら自分を見つめる数人の男と目があった。
途端に羞恥に頬を染めて目を反らし、懇願するように瞳を潤ませ、命令した男を見つめたが…
「早くしろ。」
厳しく言い放たれ、再び乳房を握られて、自分の主人である男の命令に背く事はできないのだと思い知らされ
「う…っ」
黒い瞳からはらはらと涙を伝わせながら、そろそろとその細く白い脚を開いた。
打ち掛けの裾が揺れて、生え始めたまだ柔らかい茂みに覆われた秘所が灯りに照らされる。
「ほら、自分で開いて見せな。」
言って小桜の細い手を取り秘所へと導き、揉んでいた乳房の桃色に尖った先端をくるりと撫ぜた。
「あっ…」
突然びりりと身体を走った快感に身を捩りながらも小桜は震える指を伸ばして、潤み始めた秘所の花弁を左右に開いた。
現れたその桜色に、見ていた男達から生唾を飲む音が響く。
「よしよしいい子だ…そのままにしてな…」
主人も満足そうに舌舐めずりして、小桜の耳にべろりと舌を差し入れ、乳首を押したり弾いたりしながら、もう片方の手を現れたその桃色の花芽に伸ばした。
「ん…っあっ…!!」
思わず小桜の口から悲鳴が漏れる。
小桜の手で花弁を開かれたため、露になっていた花芽を指でくにくにと揉まれ、じゅんと溢れた蜜をその指で掬われ、更に花芽に塗り込まれ、くるくると円を描くように刺激される。
それと同時に胸の突起を弄ばれ、耳をねぶられて
「あっ…いやっ…ああっ…はっ…あ…」
びりびりと身体中を突き抜ける快感に、どうしようもなく小桜は身体を震わせた。