焔の精霊-23
「あら、ありがとう」
「何か解りましたか?」
「ダメだね。後はエンとアビィに任せるよ」
ベルリアはキャラの手からポットを取って中身をカップに入れ、リンは弁当の中身を物色し、サンドイッチを手に取り口に入れながらキャラに聞く。
「ねぇ、この間も聞いたんだけど…アースの事好き?」
リンの問いかけにキャラはにっこり笑って答える。
「勿論、好きですよ」
先日とは違う答えに少し驚いたリンだったが、キャラが自信を持って答えたので満足して頷いたのだった。
穏やかな朝を過ごす3人の横で、先程ベルリアが持ってきた本が風でめくれる。
『上級魔獣の特徴はなんといっても、その金の目の色だろう』
本にはその様に記されていた。