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異界の二日間
【ロリ 官能小説】

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異界の二日間(最終章)-5

私は美月のいる家を探したが見つからなかった。しかし夏も終わり秋が深まってきた頃に
それは発覚した。それは休日自室でテレビを見ていた時の話だ。
テレビを点けたら何かニュースの特番がやっていた。
『・・・行方不明になっていた少女は犯人の供述で遺体となって発見されました。
M県で起きた女子小学生行方不明事件は最悪の形となってしまいました。
犯人はS県立大学の19歳の学生です。今は××警察署に身柄を拘留されています。』
どうやら話によれば19歳の大学生が女子小学生を殺害してしまったようだ。
あまりにも痛ましい事件と思った。話によればその19歳の大学生はその女子小学生と
肉体関係を結んでおり、その小学生が恋人として付き合いたいと言い出したので
困った学生が殺害してしまった。私はこの学生に怒りが湧いた。
何もデートとかしなくても、親に言わなくても恋人として付き合えるじゃないか。
困ったからって殺害するなんて絶対に許せない。

『犯人は6月にこの小学生を殺害したようです。繰り返します河本美月ちゃん行方不明事件は
19歳の大学生による殺害という最悪の形となってしまいました。』
私は飛び上がるほど驚いた。
「エエッ!!」
いや、まさかありえない。あの美月が6月に死んでいた・・・?
まさか、同姓同名だろう。そう思った。しかしニュースでその河本美月の顔写真が
公開されたが、その顔は8月に自室で情交を結んだ美月そのものだった。
じゃあの時美月は・・・。そう、美月はもうこの世の人間ではなかったのだ。
あの手紙に書かれていた事は本当だったのだ。美月は確かにこの世の人間ではなかったのだ。
そして美月が何故昔の恋人の事を話したがらなかったのかもようやくわかったのだ。

私は美月の墓を訪ねたかったがなかなか情報が手に入らなかった。
そしてあれから23年後にその墓の場所がわかった。実家から車で30分ぐらいの距離にある霊園にその墓はあった。
私はその墓を訪ねた。『河本家』と書かれたその墓こそが美月の墓だったのだ。
私は線香を焚き、花を添え、墓石に水をかけて手を合わせた。
「美月、探したよ。ごめんな、墓参りいけなくて。あの二日間の事は忘れていないよ。
昨日の事のように覚えているよ。」
私が美月の墓から去ろうとすると声がした。
「お兄ちゃん、来てくれてありがとう!」
それは美月の声だった。私が振り向いたがそこには誰もいなかった。

私が浪人時代に美月と同じくこの世の人間ではない12歳の少女・瑞恵と情交を結び、
そして瑞恵が私の子を孕んだ時にもし名前をつけるとしたら美月にして欲しいと頼んだのはそのためだった。
私の高校時代にふと現れた一人の異界の少女、美月と瑞恵。それは永遠に私の心の中で生き続けている。


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