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『あるM女の告白』
【SM 官能小説】

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第2部 SM観の大転換-19

17.SM観の大転換

「さて、三つの謎はどうやら解けたようだけど、一つ新たな問題が出てきたようだね。
それは何だかわかるよね?」
ご主人から、メールで問いかけがありました。
「パパとママがSMをしていたことですか?」
私は、そうお答えしました。

「そうだね。そのことがたいへんなショックを与えてしまったのだから、それについて心の整理をしておかないと、麗さんは気持が落ち着かないよね。
だから、そのこともこれから一緒に考えよう」
「はい、ありがとうございます。そうしてもらえたら嬉しいです」

「それじゃあ、教えてもらいたいんだけど、パパとママは仲がよくて、愛し合っていたんだよね」
「はい、すごく仲がよかったですし、愛し合っていたと思います」
「そうすると麗さんは、まさにパパとママの愛の結晶なんだね」
「はい、たぶんそうだと思います」

「実はね。SMが非難される大きな理由として、子どもを作ることがおろそかになるといわれているんだけど、麗さんのような可愛い子どもが生まれているパパとママには、それは全然的外れだね」
「はい、そうです」
私は嬉しくて、そうお答えしました。

「そんなパパとママのことだから、SMといってもパパがママを虐めたりしてたんじゃなくて、性生活をより豊かで充実したものにするためのものなんじゃないかな?
これは私の推測だけれど、パパとママは驚かせてはいけないと思って、麗さんがおばあちゃんの部屋にお泊りするときに、SMをすることが多かったと思うんだ。
麗さんがおばあちゃんの部屋にお泊りした次の日に、パパとママの様子に何か変わったことはなかったかな?」

そうご主人様に訊かれて、私はあの夜の次の日のことを思い出しました。
朝、母屋の自分の部屋に戻るときに会ったのですが、そのときママはすごくウキウキして楽しそうにしていました。
「麗ちゃん、お早う!
あら、どうしたの?元気がないわね。よく眠れなかったの?
ようし、ママが元気にしてあげるわよ」
といって、私に頬ずりをしてくれたのです。

それを思い出してよく考えてみると、パパのおチンチンをおしゃぶりしているときも、すごく嬉しそうにしていました。
私はそれらのことを、ご主人様にお知らせしました。

すると、ご主人様は
「麗さんはまだ若すぎるから、よくわからないかもしれないけど、SMはよくいわれるように、暗くて怖くて汚いものだけじゃないんだ。
明るくて楽しくてきれいなSMもあるんだよ。

麗さんへの配慮やSMをした翌朝のママの様子〜推測すれば、パパとママのはその明るくて楽しくてきれいなSMだったんじゃないかな?
私の経験から考えても、普通のセックスの場合でもそうだけど、SMの場合もよりいっそうお互いが信頼し、愛し合っていて、息がぴったり合っていなければ、そういう信愛に基づいたSMはできないんだ。
パパとママのSMは、きっとそういう信愛に基づいたSMだったはずだ。
だから麗さんは、パパとママを誇りに思っていていいと思うよ」

パパとママがしていたのは、明るくて楽しくてきれいな信愛に基づいたSMだった。
そうご主人様にいっていただけたので、私は胸がすーっと楽になって、SMに対して残っていた悪いイメージが消えていきました。
私にとって悪夢と罪悪感の源泉だったSMが、何かとても素晴らしいものにさえ思えてきたのです。

この夜、ご主人様に導いていただいたお陰で私は、SM観のまさにコペルニクス的な大転換をとげることができたのです。
私は、
「わかりました。お蔭さまでパパとママのこともよくわかって、すっかり気持の整理ができました。今日は、本当にどうもありがとうございました」
と、ご主人様にメールを送りました。
それから「おやすみなさい」の挨拶を交換して、チャット風メール交換を終わりました。

この日、2月14日はバレンタインデーとしてよく知られていますが、実は私の
誕生日でもあり、私はこの日、17歳になりました。
この日は、私にとっては記念すべき、17歳で新しく生まれ変わる誕生日になったのです。

   第2部「SM観のコペルニクス的転換」 完   第3部へ続く


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