黒の魔導師-28
「っーーー!!」
キャラは声も出せずに絶頂へ押し上げられ、全身を激しく痙攣させた。
「くっ!」
アースもキャラの絶頂に巻き込まれ、慌てて肉棒を引き抜く。
同時にリンは容赦なく根こそぎ魔力を吸い出した。
「ふっ…ぐうぅっ!」
いつもよりも強烈な吸い出しにアースの頭がスパークする。
キャラはすでに意識を手放してぐったりと弛緩しており、魔力を吸い尽くされたアースはその横に倒れ込んだ。
「っはっ…は…このやろ……吸いすぎだ……」
全身汗でぐっしょりになりながら、アースはリンに文句を言う。
「いいじゃない。最後なんだから♪」
リンは満足げに舌で口を舐めると、倒れてる2人の頬に交互にキスした。
「ありがとね。寝てていいわよ、魔法陣できたら起こすわ」
そう言って頭を撫でるリンの手に、アースは目を閉じて少し甘える。
あら、珍しい、とリンは少し驚くが、ふふっと笑いアースが寝付くまで頭を撫で続けた。
2人が目を覚ますと、いつの間にかベルリアになった学長が、アースの部屋に魔法陣を描いていた。
「……こら、なんで俺んちに描くんだ」
確かに無駄に広いスペースのある家だが、そのスペースが狭く感じる程、ギチギチに魔法陣が描かれている。
「このためにお前にここを買ってやったんだ。文句言うな」
ベルリアの言葉にアースは絶句して頭をガシガシ掻く。
キャラは身を乗り出して魔法陣を見る。
「……全然わかんねぇ」
魔法陣の複雑な模様に、キャラは頭がこんがらがる。
「素人がわかるか。っつうか服着ろ」
キャラはハッとして慌てて服を身につける。
アースも服を着ると立ち上がり、ベルリアに近づく。
「手伝う」
魔法陣を描く道具を貸せ、と手を出したアースに、ベルリアはチョークを渡す。
2人は時々言葉を交わしながら、黙々と魔法陣を描いていく。
キャラはソファーに体育座りをして2人を見守った。
「おしっ!完成!」
2時間ほどたつと、魔法陣が完成したらしく、アースが両手を挙げて、んーっと伸びる。
ベルリアは中心に先程リンが見せてくれた水晶玉を置くと、その脇に立つ。
「離れといてくれ。巻き込まれるぞ」
ベルリアはしっしとアースに手を振る。
アースは言われた通り魔法陣から離れ、キャラの横に座る。
キャラはチラリとアースを見る。
アースは真剣な目で、間違いがないか魔法陣をチェックしている。
ベルリアは大きく深呼吸すると姿勢を正す。