黒の魔導師-24
「縛!」
魔法陣は真っ直ぐアースに飛んでいくと、抵抗する間もなく壁に体を縫い付けた。
「っぐ……!」
衝撃に呻きながらアースはリンに怒鳴り返す。
「…っ惚れた女がいるのに、他の女を抱けるわけねぇだろっ!」
「割り切りなさいよ!」
「今更、てめぇじゃ勃たねぇっつってんだよ!」
「なぁんですってぇ?!」
あまりにもあっという間の出来事にキャラは唖然とする。
リンはぐりん、と首を回してキャラを見た。
「ひっ……」
物凄い剣幕にキャラの背筋は凍りついてしまう。
「あなたがキャラよね?!話は聞いてるでしょ?!
ちょっとでいいのよ!アース貸して?」
「そういう問題じゃねぇ!!」
「あんたに言ってんじゃないわよ!」
「え?う?」
テンポの良い言い争いにキャラはついて行けない。
「そうだわ!
キャラ!あなたの魔力でも良いのよ!
あたし、女の子でもOKだから♪」
「はいぃ?!」
話が変な方向に転がりだした。
キャラとリン、女同士の絡み……
「……それは…見てみたいな……」
「はあぁ?!」
アースの呟きに、キャラは仰天する。
「よろしく♪」
「えぇ?!待って待ってっ……んぅっ」
リンはキャラの顔を両手で挟むと口付け、すぐさま舌を差し込む。
「ん……うぁっ……リンさ……んんっ」
リンは抵抗される前に、自分の持ってる技を駆使してキャラを攻める。
失礼だが、アースよりも上手い。
「ん……あっ……」
キャラの膝から力が抜けて、ガクンと崩れ落ちる。
「んふっ可愛い♪」
リンはキャラを抱き上げると、ソファーへ寝かせ、背もたれを倒して簡易ベッドにする。
頭がクラクラして身動きできずにいるキャラの服を、鼻歌混じりに脱がせるリンの動きが突然ピタリと止まった。