第三話〔続〕――死神と炎人と帝国の黒歴史-40
「だが、その前に聞かせて欲しい……。きみは、俺が初めてでいいのか?」
「えっ……ぅ、その…………いい……」
腕の中の娘は頬を赤く染め、視線を彷徨わせ、それでも最後には小さく頷いた。
「わ、たしは……フェルナンが初めてで、いい…………は、初めてはフェルナンが、いい……」
なぜか言い直したアルフォンシーヌ。
フェルナンは首を傾げるも、だが、それで決心がついた。
――そもそも、色情に狂わされた彼女の現状で、答えなどは決まっていた。ただその言質をとっておき、自己保身に走ったのである。
――なかなか、どうして、自分も歳をとったことだ。
卑怯になった。老獪になった。
フェルナンは密かに自嘲した。
「じゃあ、さすがに野外というのは、な……」
フェルナンはアルフォンシーヌを抱き上げた。
「んぁ、ぅ……そこは、恥ずかし……」
「そんなことはない。綺麗なピンク色だ」
「い、うなぁ……」
『アーバネスの微笑』――なかなかの逸品らしい。
どうやら、発情しても処女としての乙女らしい羞恥心まではなくしてなかったようだ。
空洞の奥――うつ伏せになるように岩壁に手をついて、こちらへと臀部を向けてくるアルフォンシーヌの背後から、フェルナンはわざと揶揄するように言った。
目の前には、町娘の着る上下一繋ぎのスカートをたくし上げられ、仄暗い魔導照明に照らされる真っ白なアルフォンシーヌの下半身。
下着を下ろし、膝に引っかけるようにすると、彼女の未開拓の秘所が姿を現した。
よほど我慢していたのか、むわりと蒸された汗と雌の匂いが鼻腔を通り、とろりと陰部からは愛液が滴り落ちた。