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愛しのお菊ちゃん
【ホラー 官能小説】

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愛しのお菊ちゃん14-3

そ…そうだ。
僕は…。
僕は涙をゴシゴシと拭いて全身の震えを抑えながら女の人を見つめた。
ん?女の人の格好…。
白いワンピースかと思ってたけど…。
よく見ると白は白でもスケスケのネグリジェだ!
小ブリだけど張りのありそうおっぱいが透けてる。
おっぱいだけじゃない!
下腹部に黒々とした繁みが透けて見えてる!
若い女の人なら…。
よぉぉぉぉし!!
僕は選ばれし者?として気合いを全身に込めると。
「か…顔を上げなさい」
近づいてくる女の人に優しく、けど力強く言い放つ。

僕の言葉にピクッと反応した女の人。
その歩みを止めて…垂れた前髪の間からこっちを見てるみたい。
なんだ…この視線?
恨み?いや…ただの恨みじゃないぞ。

「さぁ…顔を上げなさい」
尚も女の人に語りかける僕。

女の人がゆっくり…その顔を上げてく。
バサッと垂れ落ちた黒髪の奥に白い顔。
憎悪に満ちた顔をした若い女の人…氷のようだけど、綺麗だ。
そして憎悪の陰に…深い悲しみを感じる。

この人は深い悲しみの果てに生きている人間を憎悪する幽霊に変わり果てたようだ。
不思議と色々な事が判る僕。
だけど…そうと判れば腹は据わった。

「僕は俊樹です!貴女の名前は?」
この幽霊と面と向かって向き合う事を決意した僕は声に出して名乗ってみた。
もちろん微笑みながら…。
ムチャクチャ怖いけど…頑張って微笑むんだ。
鵬蓮さんは闘う場合もあるって言ってたけど。
やっぱり優しく話して…って方が僕の性にあってるよ。
だから…。

女の人は刺すような視線で僕をジッと見てて、怖いけど。

僕は頑張って笑い続けて。
「ねっ…お名前は?」
なんか…こうやって聞いていると僕も多少は落ち着いてくる。

「さ…貞…代」
女の人の血の気の全くない唇が動いた。
絞り出すような声…背筋の凍るよな声だけど。
負けるもんか!!
僕は引きつりながらも笑って…。
「さ…貞代さんって…言うんだ、貞ちゃんって呼んでいい?」
あくまでも明るく友好的に振る舞う僕。

貞ちゃんはジッと立ち尽くしたまま僕を見つめ続けている。
戸惑ってんのかな?

僕もそんな貞ちゃんを見つめ返している。
…ってか貞ちゃんの透け出たおっぱいを見つめている。
言っても幽霊さんとは既に関係を持ってる僕だもの。
怖くてもエッチなカッコしてれば、やっぱ…そっちに目がいっちゃうよ。
はっ!!これが僕の力?
そんな事を考えながら貞ちゃんのシースルーヌードを上から下まで舐める様に見つめちゃう僕。


そんな僕の視線に気がついたのかなぁ。

何見てるんだ…って感じで睨みつけてくる貞ちゃん。

けど…最初の時ほどの恐怖を感じてない僕は…。
「そんなエッチなカッコしてんだもん…見るなって方が無理だよ」
なんて軽口まで叩けちゃう。

したら…。
憎悪と悲しみに満ちた貞ちゃんの表情にちょっとだけ恥じらうような感じがポッと浮かんだ。


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