体を知る-3
『くぅうう…っ』
ビュクッビュッビュッ…
その感じたことのない感覚と、触れてもいないソコから白濁が放たれたことに驚きながら、ただ呆然と余韻に浸る。
息を整えながら思うのは、‘これが女性の気持ちよさ’だということ。
そこに思わぬ形で加わった‘男性の気持ちよさ’は、愛梨の脳裏に少しずつ…だが、確実にインプットされていった。
呼吸が整うと視界に入る散らばった白濁と、感じるラグの湿り気。
姿見に視線を移すと、上気した頬とうつろな瞳の乱れた自分がそこにいた。
『………これが…私………』
今まで見たことのない自分。
新しい自分。
自分の体を知る為に…、それが何かを知る為に、自ら進んでいやらしいことをしてしまう、ブレーキのない自分…。
知らなかった世界がどんどん開けていくある種の快感は、勉強で難しい式を理解してその先にあるわからなかった問題がすらすらと解けていくような、そんな感覚に似ていた。
この先に、まだ知らないことが待っているのかと思うと何だか怖い気がしながらも期待してしまっていることに、本当の自分はなんてはしたないのだろうと顔が赤くなるのを感じる。
『…でも……。これで…いいんだよね…。これが……本当の私の姿…。』