受け入れるということ-3
《フタナリは苦労がある分、学べば素晴らしいもの。この体を楽しまないなんて人生損しているわ。》
同時に浮かぶあのフタナリ女性。
愛梨は、そんなの無理と頭の中に返事を返す。
《無理なんて、やる前から決めつけるの?そんなのナンセンスよ。あなたは元々勉強が出来る頭のいい子じゃない。学ばずして諦めるのはあなたらしくないわ》
うるさい、うるさい、うるさい…っ
《うるさいなんて言わないで話を聞いて。昨日あなたが見た映像…。あなたが不思議と起こした行動。体に感じた衝撃的な快楽…。あれはまだ最初の入り口に立っただけなの。それであの衝撃的な感覚を味わえたのだから。…だから…》
私は、そんなの求めてない…っ
《求めてない?…嘘おっしゃい。だったらどうしてフタナリについてあんなに真剣に調べたの?何も求めてないのなら、無駄が嫌いなあなたのことだもの…調べようともしないはずじゃない。素直になったら?》
……私は…ただ…………
《ただ、何?…気になったんでしょう?自分の体に起こったことが何なのか。そして、調べていくうちに衝撃を受けながらも興味を持った。…違う?》
……そんな、こと…………
《…わかってるんでしょう?本当は。あなたがしたことは、悪いことでも何でもないの。自然なことよ。頭がいいあなたなら、もう言いたいことはわかるよね…?》
そこまで言うと、頭の中の声は消えすうっと気持ちが楽になる不思議な感覚を体験した愛梨は、突っ伏していた顔をゆっくりと上げた。
今のは何だったんだろう…と思いながら、何故か心が軽くなったのを実感する。
『………受け入れれば……』
呟くと同時に違和感を感じる下半身。
視線を落とすと、まるでその言葉を待っていたというように、熱を持った中心がパジャマに小山を作っていた。
『……受け入れれば、いい…。悪い…ことじゃ…ない…。』
ドクン、ドクン、と必要以上に早くなる鼓動。
椅子に座ったままそこをじっと見つめると、鼓動と同じように波打つのがわかる。