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FULL MOON
【OL/お姉さん 官能小説】

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FULL MOON act5-5

「…泣かないで下さい。…まだ気持ちが追い付かなくて。…どうして、二人は付き合うことになったんですか…?」

知りたい。聞かないと納得出来ない…。

「うん…そうだよね」

ガチャン…。扉をあける音が聞こえた。
振り向くと…高坂さんが入ってきた。
途端に恥ずかしくなった。
「オレが二人に説明するから」

…二人?あ、伸太か…。

高坂さんは足早に安西さんのとなりに行く。彼女の表情はさっきとは違い安らいだものになっていた。

高坂さんは、なんとなく空気を察したのか、話はじめた。

「…安西のことは昔から気になってたんだ…オレが。でも彼氏がいるのは知ってたし、幸せなんだと思ってた。だけど、あの飲み会のあと送ってた日………別れたのを知ったんだ。辛そうだった。」

高坂さんは真剣な表情で説明する。外に高坂さんの車が見えた。今日休みなのに急いで来たのが分かる。


「だから、オレと付き合えって言ったんだ。…元カレは今他のやつと付き合ってるらしい。そんな奴の思い出で泣いてほしくないから……岡田も含めてみんなには近々話すつもりだった。…はじまりがどんな形でもオレは真剣だ」

と、安西さんを見る。

(…高坂さんは安西さんを好きだったんだ)


安西さんからは前の彼氏の話をよく聞いたし、そんな二人を聞くと恋愛をしたくなった。
高坂さんもそんな安西さんを見てたから気持ちを出さなかったのかな。
安西さんは飲みすぎるほど落ち込んでいた。
けれど最近は予想したよりは元気だった。それは高坂さんがいたからなんだ…。

高坂さんは素敵な人だ。安西さんも…。
ふたりは素敵な先輩…。

「…分かりました」


けど………

あーあ


「二人のこと、応援しま、す、ね………」

「絵里ちゃん……ありがとう」


涙が出る。
……いいなぁ。

「はい…」

私も恋愛したいなぁ。

愛して、愛されて、
そんな関係になりたいな。
伸太が頭を撫でてきた。慰めるないで…。
悲しいよ。もう、どうしていいか分からなくてただ涙を流した。




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