初夏のすれ違い / コトバ編-10
…ぐちゅっ…にゅちゅ、ぴちゃっ…
「片桐、聞こえるか、お前のま○こ、濡れまくってすげー音っ…!」
「…や、恥ずかしっ…!
サクこそ、おっきくて…あぁん!」
「ん、俺もやべぇ…。
ゴム変えりゃ良かった…くっ!」
一回目の精が残るゴムは滑ってしまい、サクはなかなか集中できない。
そのせいで、亜紀子も中途半端な快感しか得られず、とうとう淫らな願いを口にする。
「サクっ、お願…もっと…」
「無理…抜けるっ…」
「やぁん!サクぅっ!」
亜紀子は、腰を揺すり涙目で懇願するが、サクはそれどころではない。
焦らされた亜紀子のナカが、いやらしく誘ってくるのだ。
「もっと…もっと突いてよぉ…!
ナカ…出していいからぁっ…!」
「な…何言って…」
「今日なら…大丈夫だから…!
安全日だから、お願い、サクぅ!」
「なっ…!」
「ね、ちょうだい、もっと…!
もっと、あたしのおま○こ…おち○ちんでいっぱい突いてよぉっ…!」
「…あぁっ、くそ…!」
そこまで甘く誘惑されては、とても拒否できるものではない。
頭を空っぽにして、サクは最後の律動に入った。
「ひっ、あああ!
いいのっ、きもちぃのぉっ!
サク、イッちゃうぅーー!!」
やっと手に入れた快感に、亜紀子はすぐに絶頂を迎える。
それに続いたサクは、ぶしゅっと吹き出した精がゴムから溢れてしたたるのを感じたが、腰は無心に動いており、止めることはできなかった。
きっと巻き込まれてナカに入っただろう…そう思うと、なぜか冷や汗ではなく満足感が湧く。
亜紀子に聞いた、兄もしていないというナカ出し(のようなもの)に、独占欲が満たされるのだろうか。
「…お前なぁ」
とは言え、後悔はしている。
「いくら淫乱でも、ジョシコーセーのくせに、中に出して、はナイだろ」
「そっ!
そんなコト言ってないじゃん!
あたしはただ、もっとシて、って…あっ」
さすがに顔を赤くした亜紀子を尻目に、ナカからでろりと引き抜く。
亜紀子は背を向けてティッシュに手を伸ばして後始末をはじめたが、サクはゴムもそのままに爆笑した。
「おまっ、それ…乱れすぎっ!
自分から言うなんて…あ〜ウケるっ!」
「も、も〜うるさいっ!
妊娠してたら責任取ってもらうんだからね!」
亜紀子がヤケクソで叫んだ一言は、ぴたっとサクの笑いをとめた。
急速に冷めたサクは、目を逸らしてボクサーパンツを拾って言う。